教員氏名 | 田辺 治(タナベ オサム) |
職名 | 教授 |
最終学歴・学位 | 東北大学法学部卒業(法学士) |
専門分野 | 経済法、国際経済法 |
学協会活動 | 日本経済法学会、国際経済法学会(いずれも今後入会を予定) |
【主な著書・論文等】 |
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[主要論文] 1『「能率競争」概念から見た優越的地位の濫用の公正競争阻害性に関する一考察』単著、2022年6月、「公正取引」860号37~43頁、公正取引協会 2『 ブラウン管カルテル事件審判決―「競争」の視点からの一考察―』単著、2018年5月、旬刊商事法務2166号35~47頁、商事法務研究会 3『企業結合審査における「結合関係」概念』単著、2013年2月、旬刊商事法務1991号4~9頁、商事法務研究会 4『グローバル市場における競争優位と国内市場における競争状況について(ディスカッション・ペーパー』共著、2013年6月、公正取引委員会競争政策研究センター ディスカッション・ペーパー59号32~51頁 5『手続見直し後の企業結合審査実務について』単著、2012年12月、「公正取引」746号、10~13頁、公正取引協会 ◆◆◆◆◆ その他 研究内容・学生へのメッセージ ◆◆◆◆◆ 【問題関心】 1988年から本年1月まで30数年にわたり公正取引委員会に国家公務員として勤務し、独占禁止法の運用に携わってきたことから、独占禁止法の解釈・運用に関する諸課題について関心があります。 独占禁止法は「公正かつ自由な競争」を維持・促進することを目的としていますが、「公正かつ自由な競争」とは社会経済の状況によっても変わってくるものですので、「公正かつ自由な競争」とは何か、社会経済状況を踏まえつつ、具体的な事例にあてはめながら考える必要があります。 また、霞が関で働く志望者が減少する状況を目の当たりにして、国家公務員も含め、優秀な人材が行政に携わるのを妨げる要因は何か、どうすれば改善できるのか、といった、公務員の労働環境の問題についても関心があります。 【現在の研究テーマ】 研究者としてではなく国家公務員として勤務してきたため、現時点での研究テーマはありませんが、今後、独占禁止法の現在の諸課題、具体的には、「優越的地位の濫用」規制が独占禁止法の中でどのように位置づけられるべきか、「公正な競争」とは何か、デジタルプラットフォーム事業者の市場独占に対する規制の在り方などを研究していきたいと考えています。 【学生へのメッセージ】 ある事象を評価する場合に、一方向からだけ見て正解は一つだという考え方は正しいとは言えず、いろいろなものの見方、考え方がある中で、いろいろな状況を踏まえるとどの考え方を選択するのが一番適切なのか考え、評価する必要があります。たとえば、円錐は丸いのか四角いのか、を考えると、横から見れば三角、上から見れば丸く見えます。 公正取引委員会の職員として独占禁止法違反事件の調査などに従事し、事象のとらえ方、評価の仕方は一つではない中で、いろいろな立場の人がいろいろな観点から主張する意見を踏まえてどのようにその事象を評価すべきか、そのためにどんな情報を集め分析すればいいのか、について常に実践してきましたので、そうしたものの見方、考え方を伝えていければと思います。 |