白鴎大学 HAKUOH UNIVERSITY

大学院経営学研究科

役割と願い

経営学研究科長 舩田 眞里子

4G から5Gへの移行など、ICTを始めとする科学技術の進展は、人間社会を地球規模で瞬時に連動して変化する社会に変えました。新型コロナウィルスは瞬く間に拡散し、東京オリンピックや世界経済に大きな不安や打撃を与えています。また、地球温暖化や地球環境の変化に伴う気象変動や自然災害の頻度の増加と規模の大きさ、自国優先主義、貿易戦争、地域紛争、経済格差など、現代社会は様々な困難に直面しています。このような困難のすべては企業活動にも大きな影響を及ぼしています。

しかし、このように激変する環境下においても、多くの企業は存続し、さらなる成長を目指しています。これらの企業の在り方や変化、活動の実態を把握することは、人間社会を理解する上で大変興味深いものです。グローバルに活動する大企業、地域経済を支える中小企業、政府や学校、病院などの非営利団体をも対象とした幅広い研究から、私たちは多くの感動的な体験をしてきました。本経営学研究科の研究は、様々な組織の歴史、経営戦略、財務分析、会計制度、マクロ経済との関連、情報ネットワークの活用など、多岐にわたっています。これらの研究には、データに基づく状況把握、新戦略や改善策の提案、およびそれらの定量的な根拠の提示、その効果に関する数的な推定と予測などが含まれています。実社会では、ビッグデータの解析、データマイニング、テキストマイニング、人工知能(AI)などの理論や技術の活用が進んでいます。これらの新しい技術により、画像や音声認識の精度は高められ、自動運転車などの新商品が生み出されてきました。さらに、それらは無人のコンビニなどの事業展開や、社員の採用、人事管理への活用などにも応用されています。このような状況下で、本研究科は、科学的手法をベースとした「科学としての経営学」の教育・研究の実践を目指しています。

そのため、2020年度から、データサイエンス論特論、人工知能応用論特論などの科目を新設し、研究対象とする企業や組織への科学的なアプローチの幅をこれまで以上に充実させました。また経営学の主要科目を拡充し、指導教員の若返りを図り、若手教員の研究への情熱が院生へ伝わるよう教育環境を整えました。院生との密接なディスカッションを通じて豊かな人間性・揺らぎのない価値観を醸成し、経営学に関する実力に加え、データ分析力・把握力、データを用いた説明力などの新しい能力を携えて、環境の変化に柔軟に対応し、組織の変革をも率先して行えるようなリーダーとなりうる修了生を、社会に送り出したいと私達は考えています。

大学は、学部学生および大学院生を育て、有能な人材として彼らを社会に輩出することによって、その存在価値が評価されます。この役割を、今までの修了生に続いて、これからの院生の皆様にも担っていただきたいと考えています。院生にとって、経営学研究科で過ごす2年間の研究活動は決して楽なものではありません。しかし、私たちは、寝食を忘れて研究活動に没頭し、新しい事実を見出したときの感動や高揚感を皆さまと共有したいと思っています。院生としての2年間の努力は、いつの日か必ず皆さまの人生に豊かな実りをもたらし、周囲の人々をも幸せにする力となることでしょう。これが私たちの願いです。

大学の学部を卒業したばかりの方、留学生、社会人、そして第二の人生を構築しようとお考えの皆さま、多くの方々のご入学を心よりお待ちしております。