白鴎大学 HAKUOH UNIVERSITY

法学部

教員紹介詳細

教員氏名 矢島 秀和(ヤジマ ヒデカズ)
職名 准教授
最終学歴・学位 関西学院大学大学院法学研究科博士課程後期課程修了 博士(法学)
専門分野 民法(フランチャイズ契約、情報提供義務)
学協会活動 日本私法学会、比較法学会、日仏法学会、九州法学会、末川民事法研究会、関西フランス法研究会
【主な著書・論文等】
【著書】
○小川富之ほか編『ロードマップ民法入門』(2016年、一学舎) 第4章「あこがれの一人暮らしー賃貸借契約をしてアパートを借りる」、第5章「桜の意思は強い?ー不本意な契約をしてしまったら」(分担部分は単著)

【論説】
○「フランスにおけるフランチャイズ契約(1)」法と政治第64巻3号357‐400頁(2013年)
○「フランスにおけるフランチャイズ契約(2・完)」法と政治第64巻4号233‐277頁(2014年)
○「フランチャイズ契約締結過程における情報提供義務違反の判断要素に関する一考察ーフランスにおける議論を通じて」法と政治第65巻4号259‐309頁(2015年)
○「フランチャイザーの情報提供義務違反と合意の瑕疵との関連性ーフランスにおける議論を参考に」法と政治第67巻1号407‐473頁(2016年)
○「フランチャイズ契約における収益に関する錯誤についての一考察―フランスにおける議論を参考に―」法と政治第69巻2号(下)309-380頁(2018年)
〇「加速度的に変化するフランチャイズ・ビジネスにおける加盟者の保護とその課題」労働と経済1631号4-13頁(2018年)
〇「フランチャイズ契約への労働法典の適用‐フランスにおける議論の紹介‐」法と政治第71巻1号257‐306頁(2020年)

【判例研究】
○「コンビニエンス・ストアのリロケイト物件に関するフランチャイズ契約において、フランチャイザーのフランチャイジーに対する保護義務(説明義務)違反による損害賠償請求が認容された事例」法と政治第65巻4号359‐371頁(2015年)
○「商品先物取引被害における不法行為に基づく損害賠償請求権の消滅時効の起算点」法律時報88巻7号107‐110頁(2016年)
○「コンビニエンスストアのフランチャイズ契約において本部が加盟店の価格決定権を侵害したとして損害賠償責任が認められた事例(セブン-イレブン・ジャパン価格決定権侵害事件)」沖縄大学法経学部紀要第28号83-95頁(2018年)


◆◆◆◆◆ その他 研究内容・学生へのメッセージ ◆◆◆◆◆
【問題関心】
 私が研究する情報提供義務とは、情報量や交渉力において契約当事者間で格差があるときに、それらで優位に立つ者に対して、契約に必要となる情報を提供させる義務です。この義務が問題となることが多い契約の1つにフランチャイズ契約があります。フランチャイズ契約締結時には、本部であるフランチャイザーは、加盟店であるフランチャイジーに対して契約後どの程度儲かるのか、売上予測を提供するのが一般的です。しかし、予測通りの売上を上げられず閉店に追い込まれる場合があります。そうした場合に、フランチャイジーがフランチャイザーの情報提供義務違反に基づき損害賠償請求をして、被った損害の回復がなされます。もっとも、損害賠償請求が認められても、過失相殺がなされ、大幅に賠償額が減額されることは珍しくありません。そこで、わが国と同じくフランチャイザーの情報提供義務が問題となるフランス法に目を転じてみると、同義務違反を合意の瑕疵(錯誤・詐欺)に基づく契約の無効で処理する方法が定着しています。契約が無効になれば、ロイヤルティなど既払いの金銭が返還されるため、フランチャイジーは被った損害の回復をより適切に図ることができます。こうしたフランス法の方法は、フランチャイジー保護という観点からみると非常に示唆的です。そこで、フランス法を素材に、わが国のフランチャイズ契約における情報提供義務を研究しています。
 また、近時は、上記の情報提供義務に関する研究にくわえて、とりわけコンビニ・フランチャイズにおける加盟者(フランチャイジー)の労働者性についても関心を持って、フランス法を素材に研究をしています。

【現在の研究テーマ】
・フランチャイズ契約
・フランチャイジーの労働者性
・フランチャイズ契約締結過程における情報提供義務
・錯誤論

【学生へのメッセージ】
 私が担当する「民法」は、法律科目の中でもっとも基本的な科目の1つであるのと同時に、生活に非常に身近な法律です。民法は、人が生まれたから死ぬまでの、「ゆりかごから墓場まで」の一生に関係するルールを定めた法律です。したがって、民法を勉強することはまさに人間社会を勉強することに等しいことだと思います。ゆえに条文数も1000条を超える膨大なものになっており、それゆえ勉強が大変な科目といえます。
 そこで、講義やゼミでは、民法を「食わず嫌い」になってしまわないように、学生の皆さんにとって身近な事例を取り上げつつ、極力分かりやすく、かつ基本的論点を疎かにしないよう心がけていきたいと思います。
 民法は(難しいけれども)面白いです。学生の皆さんに少しでもそう実感してもらえるような授業を提供してきたいと思っております。