白鴎大学 HAKUOH UNIVERSITY

経営学部

教員紹介詳細

教員氏名 狐野 由久(コノ ヨリヒサ)
職名 教授
最終学歴・学位 大阪大学(旧大阪外国語大学)外国語学部フランス語学科卒業・文学士
専門分野 テレビ、メディア、ジャーナリズム、メディア・リテラシー、国際報道、番組制作
学協会活動 ニューヨーク外国記者協会
【主な著書・論文等】
制作した番組
「きょうの出来事」(井田由美キャスター)
「米国大統領選挙開票特番」(米国史上初、黒人大統領誕生の瞬間を放送 2008・11・5)
「深層ニュース」BS日テレ
※news every/news zero/日テレnews24などの主なニュース番組に取材部統括の立場で関わる。

◆◆◆◆◆ その他 研究内容・学生へのメッセージ ◆◆◆◆◆

【問題関心】
私の研究テーマは、SNS時代における世論の変化と、それに対する既存メディアの対応に深く関心を寄せています。特に、インターネットとソーシャルメディアが、どのようにして情報の伝播、受け取り方、さらには世論形成に影響を与えているのかという問題に注目しています。最近の政治選挙における事例、例えば、都知事選での石丸候補の予想を超える得票や、昨年11月の米国大統領選挙におけるトランプ候補の圧勝などは、伝統的な世論調査では事前に捉えきれないメカニズムがあったと考えます。こうした事象を踏まえ、SNSがどのように世論に作用し、その「闇の部分」に潜む動向を含めて、システム思考の視点からその影響を包括的に理解することが、私の研究の一環です。
また、もう一つの関心事は、トランプ次期政権の誕生によって、いわゆる「ゼロG」と呼ばれる世界がどのように変化を遂げるのかという点です。この新しい政権がもたらす政治的、社会的変動を追い続け、その影響が世界のメディアや国際秩序にどのように反映されるのかを観察しています。ゼロGとは、従来の地政学的な枠組みが崩れ、変動的で予測困難な新しい世界秩序が形成される状態を指します。この視点から、グローバルな経済、政治、そしてメディアの役割をシステム的に再評価し、今後の展開を予測することが私の研究の焦点です。
これらの問題意識を通じて、私はメディアと政治がどのように相互作用し、未来の社会にどのような影響を及ぼすかを探求しています。SNSの力がますます強まる中で、伝統的なメディアがその役割をどのように再定義し、社会との関係を構築していくのか、この問いに対する答えを明らかにしていくことが、私の今後の研究の大きな課題です。

【現在の研究テーマ】
・テレビメディア全般
・時事報道の分析と検証
・放送倫理・BPO
・国際報道・戦争報道
・放送とネットの関係
・放送の将来像

【学生へのメッセージ】
私は長年、国際報道の現場で数多くの歴史的瞬間を目撃し、世界の政治、経済、そして人々の生活に関わる情報を伝えてきました。今、ジャーナリズムの力—情報がどれほど強い影響を持っているか—を改めて実感しています。私の経験を学生の皆さんと共有し、ともに考え、次の時代を担う新しいリーダーを育成することに情熱を注いでいます。この授業を通じて、ジャーナリズムの道を歩みたいと思うあなたには、羅針盤となり、またあなたがどのような道を進むにしても、この授業は必ず将来に向けた大きな力になると信じています。
ジャーナリズムは単なる情報の伝達ではありません。それは、真実を掘り起こし、社会の隠れた側面を明らかにし、人々の声を世界に届けることです。私たちが生きるこの時代、メディアの影響力はかつてないほど強大です。インターネットの普及により、情報の発信者と受信者の境界が薄れ、メディアの役割はますます重要になっています。だからこそ、ジャーナリズムの知識と技術は、報道に関心がある人だけでなく、あらゆる分野でリーダーシップを発揮したい人々にも必要不可欠な力となります。
この授業では、メディアがどのように社会に影響を与え、変革をもたらすのかを学びます。それは、ジャーナリズムの道を進むための一歩であり、同時にビジネス、政治、教育、そして日々の生活においても重要な視点を提供します。あなたが未来に向かって進む道に、必ずや新たな扉が開かれることでしょう。
「自分ならどう取材し、どう表現するか?」と問いかけながら、あなた自身の未来を切り開いてください。どんな道を選んでも、この授業で得られる知識と視点は、あなたをより広い世界へと導く力を持っています。自分の可能性を信じ、新しい挑戦に踏み出すその一歩を、私は全力でサポートします。