白鴎大学 HAKUOH UNIVERSITY

教育学部

教員紹介詳細

教員氏名 浅木 尚実(アサギ ナオミ)
職名 教授
最終学歴・学位 上智大学文学部卒業「学位」、白百合女子大学大学院修了「文学修士」白百合女子大学大学院博士課程 文学研究科児童文学専攻 「博士課程単位取得満期退学」
専門分野 乳児保育、保育内容「言葉」、絵本
学協会活動 絵本学会、国際子ども研究会、子どもと保育実践研究会、臨床保育育児研究会
【主な著書・論文等】
〈主な論文〉
1.「乳幼児期(1歳から3歳児)の言語獲得について―「絵本の読み聞かせ」とリテラシー」2020年11月「白鴎大学教育学部論集 第14巻第2号」(pp.1-27)
2.伝統的言語文化と保育内容「言葉」Ⅱ―ストーリーテリングと幼児教育 2018年2月 秋草学園短期大学研究紀要第34号(pp.1-16)
3.伝統的言語文化と保育内容「言葉」Ⅰ―昔話と幼児の「聞く力」2018年2月 秋草学園短期大学紀要34号(pp.16-28)
4.幼児教育・保育の質的向上における「遊び」についての考察 2017年2月 淑徳大学短期大学部紀要第55号(pp.37-49)
5.幼児教育・保育の環境における質的向上への取組み―ロングセラー絵本に関する絵本経験調査と園文庫設置の提言 2016年2月 淑徳大学短期大学部紀要54号(pp.21-38)
6.ストーリーテリングと国語教育「話す力」「聞く力」養成~教員志望学生のコミュニケーション力向上に関する考察~2015年2月 淑徳短期大学紀要第53号(pp.53-67)
7.‘Effect of American Commercialism on Japanese Picture Books-Children’s Life Style and Japanese Culture日本における絵本のアメリカ商業主義の影響―子どもの環境と日本文化 2013年2月
淑徳短期大学紀要第52号(pp.27-42)
8.「幼児のごっこ遊びの展開と絵本~『ちいさいしょうぼうじどうしゃ』の「対称的直接法」と「スクリプト」2014年3月 白百合女子大学児童文化センター研究論文集ⅩⅥ(pp.21-38)
9.ジョージ・クルックシャンクの挿絵についての考察 2013年2月 淑徳短期大学研究紀要第51号(pp.1-15)
10.「自己肯定感を育む教育:ロングセラー絵本の読み聞かせ~「こどものとも」4作品を通して~」
2012年3月、日本子ども学会「チャイルド・サイエンスvol.8」(pp.21-38)
11.「保育士養成校における学生の理科離れの課題と提言―科学リテラシーとブックトーク」 2012年2月 淑徳短期大学研究紀要第50号(pp.83-96)
12.「消費される遊び環境―絵本のキャラクター化現象の場合」2011年4月 上智社会福祉専門学校紀要第4号(pp.3-12)
13.「子どもの時間・大人の時間」2009年3月、白百合女子大学センター論文集Ⅹ (pp.48-60)
14.「「乳幼児とことば―赤ちゃん絵本の条件」―『あか、しろ、きいろ』の分析から(ディック・ブルーナ作)」2009年3月 上智社会福祉専門学校紀要 第2号(pp.11~17)
15.「絵本における大人と子どもの視点―ウルフ・スタルクの作品を例にあげて」2008年2月 上智社会福祉専門学校紀要第1号(pp.4-15)
16.「ジョン・バーニンガムの絵本分析―『いつもちこくのおとこのこ―ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー』を中心に」 修士論文 2008年1月
17.「ベヴァリー・クリアリーの子どもの描き方――『ラモーナとおとうさん』『ラモーナとおかあさん』を中心に」2007年3月「白百合児童文化ⅩⅣ」(白百合女子大学児童文化会)(pp.45-58)

〈主な著書〉
『乳児保育』』(共著)建帛社、2018年
『絵を読み解く絵本入門』』(共著)ミネルヴァ書房、2018年
『保育内容 言葉』(共著)(みらい』(改訂版)2017年
『すぐに役立つ子育て・家庭支援論』』(共著)北樹社、2016年 
『絵本から学ぶ子どもの文化』(共著・浅木編著)同文書院、2015年
『英米児童文化55のキーワード』(共著)ミネルヴァ書房、2014年
『子どもの本と食―物語の新しい食べ方』』(共著)玉川学園出版部、2006年
『保育内容シリーズ 言葉』(共著)一藝社、2010年

〈主な訳書〉
『世界子ども学事典』(共訳)原書房
『まほうのかさ』(共訳)福音館書店
『子どもに語るアンデルセンのお話 2』(共訳)こぐま社
『おはなしのろうそく27』(共訳)(公益財団法人)東京子ども図書館
『おはなしのろうそく30』(共訳)(公益財団法人)東京子ども図書館
【問題関心】
人口動態や親子関係のあり方が大きく変貌し、それに伴って子どもに対する接し方も、かつて例を見ないほど急激かつ構造的な変化が生じているように感じております。そのような中で、「子ども学」は、最も重要な課題であるとともに、広い視野に立った専門家の育成が急務であると考えます。著しい変化に対応する専門家を育成するために、次の五点の教育及び研究が必要であります。
第一に、歴史的にも揺れ動いてきた「子ども観」を総合的な視点でとらえ直していくことです。特に「赤ちゃん観」については、育児経験の有無による相違を調査し、乳児のコミュニケーション能力のすばらしさを普及していかなければならないと思っています。また、子どもの視点に立ち、子どもが安全で心豊かな成長が望めるような「子育て支援」の専門家を育成していかなければなりません。第二に、子どものことばの発達や想像力の育成に大きく貢献する「絵本」の研究は、今後益々重要視されるべき分野であると考えております。その中でも3歳未満児に関する「絵本」は、研究の歴史が浅いため、益々究めていく必要があるのではないでしょうか。絵本、素話、わらべうた等は乳幼児と保育士をつなぐ大切な文化であるとともに、ことばの発達や想像力の育成を助け、更に生涯にわたって、その子どもが生きていく時の根っことなって、未来へはばたく翼となると考えます。第三に、昨今、子どもの文字離れ、本離れはなかなか改善の兆しが見られません。幼児教育や小学校の現場では、聞く力の低下、想像力の画一化が問題視されております。こうした現状を鑑み、乳幼児の教育に絵本や昔話をテキストとしたストーリーテリングを適切に活用していく技能を身に付けていくことが不可欠であると考えます。第四に、保育・幼児教育の質の向上は新しい時代の要請であると同時に教育の課題でもあります。北欧やニュージーランド等での海外研修や国内のフィールドワークを元に、更なる研究が必要だと考えております。第五にそれに伴い、子ども主体の保育の実践も重要な課題です。フィールドワークを重ねながら、子どもが輝く幼児期にするための教師、保育士の役割とは何かを探っていきたいと考えております。
【現在の研究テーマ】
・1歳から3歳までの絵本の読み聞かせとリテラシー
・乳幼児の言葉の発達と絵本
・乳幼児の質問にどう答える?―保育士とブックトーク
・保育実践例に見る主体的保育
【学生へのメッセージ】
社会人として愛され信頼され、知識や実践力のある教員、保育士、幼児教育者として活躍できるよう、4年間、精一杯充実した日々を過ごしてください。現場で活きる力は、自身の主体性と努力次第で取得いくものです。日々の学びを通して、どうか楽しんで未来の子どもの幸せにつながるような経験を積んでください。
【担当主要科目】
乳児保育、乳児保育の実践、保育内容指導法(言葉)、保育内容(言葉)、卒業研究、ゼミナール、保育学の研究法、発達の科学、児童文学、幼児と言葉、絵本論