教員氏名 | 内田 雄三(ウチダ ユウゾウ) |
職名 | 教授 |
最終学歴・学位 | 東京学芸大学大学院・教育学修士 |
専門分野 | 体育科教育学 教師教育 |
学協会活動 | 日本体育・スポーツ・健康学会、日本スポーツ教育学会、日本体育科教育学会(監事)、身体運動文化学会、体育授業研究会(理事長)、日本保健科教育学会他 |
【主な著書・論文等】 |
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[論文] 1.小学校5年生における戦術学習に焦点化したボールゲーム学習 -フラッグフットボールの競技的特性を考慮した授業づくりの可能性-,共著,2018,体育授業研究22 2.教員養成課程における「体育概説」の授業づくりに関する一考察,共著,2017,白鴎大学教育学部論集,11-2 3.中学校におけるバレーボールのゲームパフォーマンスに関する事例的検討,共著,2016,白鴎大学教育学部論集,10-1 4.小学校中・高学年におけるネット型ゲームのゲームパフォーマンスに関する達成基準の事例的検討,共著,2014,体育科教育学研究30-1 5.教育実習事前指導における指導内容の検討-保健体育科模擬授業に関する学生の記述内容の分析を通して-,単著,2013,白鴎大学教育学部論集7-2 6.小学校体育授業における意味生成過程-セストボールを対象にして-,共著,2011,体育科教育学研究27-2 7.「内部者」の視点から見た体育授業における学習者の気づき,共著,2011,桜門体育学研究45-2 [著書] 1.初等体育授業づくり入門,分担執筆,2018,大修館書店 2.よい体育授業を求めて-全国からの発信と交流-,分担執筆,2015,大修館書店 3.動きの「感じ」と「気づき」を大切にした器械運動の授業づくり,分担執筆,2012,教育出版 4.新・絵で見るシリーズ・マット運動,共著,2008年,日本標準 [教育関連雑誌等] 1.教育現場における夜尿症・昼間尿失禁の対応-野外活動時を含めて-,単著,2020,小児内科,2020-11 2.<スポーツと君たち>保健体育授業とあなた,2018,体育科教育66-5,大修館書店 3.体育の先生だからできる道徳授業,2017,体育科教育65-13,大修館書店 4.排尿障害のある児童とその保護者への対応,2016,小児看護,へるす出版 5.<教師が育つ体育の授業研究>授業への思いを「語る」こと、「聴く」ことの意味,2016,体育科教育64-8,大修館書店 6.<教師が育つ体育の授業研究>学校研究で身につけたい授業力,2015,体育科教育63-13,大修館書店 [その他] 1.体育科授業研究組織の教員及び研究成果をつなぐネットワーク構築のための実証的研究,平成26~28年度科学研究費基盤研究C 2.小学校体育科における児童の主体的な学習を促す指導法に関する研究,平成14年度文部科学省個人奨励研究(B) |
【問題関心】 |
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小学校に勤務していた頃から、学習の基盤となる学習集団の育成に体育授業実践を中心として取り組んできました。教員の職能を考えるとき、授業実践に関する力量向上と共に児童生徒理解に根ざした学級経営力の向上もまた重要です。また研究への意欲も教員に不可欠と考えており、他校の研究や授業実践から学ぶことが求められます。教員の職を得ることはあくまでもスタートラインに立つことであり、教員に「成る」ために学ぶことが必要です。そこで私自身の問題関心を以下のように示します。 1 体育科教育について 2018年度から新しい学習指導要領が実施となり、その目標や内容の具現化に向け多くの新たな取り組みが行われることになります。こうした「流行」とともに、これまで積み上げられてきた体育科の教科内容や独自性の追究など「不易」とを重ね合わせることが大切です。児童生徒の力をより明確にした授業づくりと主体的な学習を保障する教師の指導力・授業力の形成は常に求められており、その実現には児童生徒の思いや願い、求めを見とる観察眼が欠かせません。授業の事実に基づく児童生徒にとって意味のある体育授業について協働的な授業実践・授業研究を進めています。 2 教員の力量形成について 夢と希望を持って教育現場に飛び込んだ若手教員の早期退職が問題となり、主な理由として大学で学んだ理論と現場とのギャップがあるようです。また部活動の指導や日々の事務作業に追われ、授業実践に関わる教材研究や児童生徒の評価活動に手が回らないとも言われています。児童生徒との望ましい関係構築には、良質の体育の授業を提供することが求められます。初任期教員の力量向上には多くの関心が集まりますが、現在は教員以外の職業経験を有する教員が増加傾向にあります。大学卒業すぐの教員とはまた別の意味で充実した研修を進めていく必要性が感じられています。こうした問題意識をもって、授業実践を通した教員の力量向上を研究会等に参加しながら学んでいます。 3 教員養成に関して 教職への夢を描き入学してきた学生でも、種々の講義や実習によって迷いが生じるものです。教育現場は甘くありませんが学び続けようとする者には門戸を開いてくれています。そんな学生にどのような力やスキルを身につけさせるか、授業を通して探っているところです。 以上の点を追究するには教育現場との連携は欠かせず、栃木県および小山市内の複数の学校、東京都内の小学校などと協働しながら授業実践や授業研究を進めています。 |
【現在の研究テーマ】 |
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・系統性と発展性に基づくボールゲームの授業づくり・カリキュラム開発 ・体育授業における教師の意志決定と学習者の見とり ・学校研究における授業者の成長と体育授業研究の関連(特に初任期教員の成長を視点に) ・教員の力量形成とその実現に向けたプログラム開発 |
【学生へのメッセージ】 |
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新型コロナウィルスの感染に伴い、学校現場ではこれまで培ってきた手法や方策の再検討が求められています。すべては「児童生徒の安全・安心」に向けての取り組みです。その流れの中で体育授業のあり方も問われており、確かな学びをどのように保障するのかが課題となっています。改めて「体育科で身につける力は何か」を考える時期と言えるでしょう。また「主体的・対話的で深い学び」「アクティブ・ラーニング」「ICTの活用」なども話題となり、「真の学び」の実現に向けて挑戦的な教育実践や授業実践が行われています。皆さんは「学び」をどのようにイメージしますか?私は「自ら学ぶ」「個性的に学ぶ」ことをイメージしています。自分は何を知りたいのか、何をやりたいと考えているのか。それを自分らしく学んでいくことが大事だと考えています。そのサイクルを自分で構築することこそ「学ぶ」ではないかと考えています。与えられることに慣れている人には厳しいかもしれませんが、社会に出れば自ら意思と意志をもって動くことが求められ、それができない人は学力が高かろうと有名大学を出ていようといずれ淘汰されていきます。壁にぶつかりもがきながらも「学ぶ」ことが社会を生きていく力になっていくはずです。前向きで勉強熱心な学生と関わると私も元気になります。そしてもっと学ばねば、と思います。学生とともに学び成長し続ける教員でありたいと常に意識し、皆さんと互いに刺激し合いながら前進したいと考えています。 |
【担当主要科目】 |
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スポーツ科学入門、フレッシュマンセミナー、保健体育科教育法Ⅰ・Ⅱ・Ⅳ、教育実習の事前指導S(保体)、専門演習A1・B1、卒業研究、教職実践演習(中・高)、体育概説Ⅰ・Ⅱ、教育実習の事前事後指導S、 中等教育実習Ⅰ・Ⅱ |