教員氏名 | 菅野 嘉則(スガノ ヨシノリ) |
職名 | 教授 |
最終学歴・学位 | 早稲田大学政治経済学部政治学科・政治学士 |
専門分野 | エンタテインメント、アニメーション、コンピュータグラフィックス(CG) |
学協会活動 | ACM(Association for Computing Machinery / 米国コンピューター学会) |
【主な著書・論文等】 |
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《著書》
『アニメーション教科書~アニメーターのための演技術~』ボーンデジタル刊 《論文等》 「アニメの幻想する原始自然」バーチャルリアリティ学会 「TVと映画のためのCG」画像電子学会 「マンガとノン・フォトリアリスティック・レンダリング(Manga and Non-Photorealistic Rendering)」 ACM SIGGRAPH / 米国コンピューター学会 CG分科会 「CG Animation from the Island of Manga」EuroGraph / 欧州CG学会 「アニメ制作におけるメディア技術」日本機械学会 「The Art and Technology of "The Aurora”」映像メディア学会 「アニメーションにおけるデジタル化の現状」放送技術 「分散レンダリング」民放技術報告会 「モーションキャプチャー」民放技術報告会 「平成狸合戦ぽんぽこ」スタジオジブリ 「耳をすませば」スタジオジブリ 「もののけ姫」スタジオジブリ 「リリパット王国」日本テレビ 「やさいのようせい」NHK 「みいつけた!」NHK ◆◆◆◆◆ その他 研究内容・学生へのメッセージ ◆◆◆◆◆ 【問題関心】 アニメのキャラクターとストーリー分析を通して、観客を惹きつけるクリエイティブ・テクノロジーと、コンピューティングによる映像表現の研究を行っています。 【現在の研究テーマ】 コンピューターの飛躍的な発達とともに、メディア環境は様変わりし、メディアを流通するコンテンツもまた大きな進化を遂げています。紙や電波に代わって、インターネットが活字や映像などの膨大な情報を運ぶようになり、同時に制作環境のデジタル化が進展して、誰もがコンピューターを駆使して新しい表現に挑戦できるようになりました。一部の人々がコンテンツ制作を独占していた時代はもはや過去のものです。 これからのコンテンツの作り手に必要とされるのは、制作現場で伝授される技芸ではなく、体系的なモノづくりの知識と論理的な思考になるでしょう。かつての成功体験や感性に頼って作るのではなく、他の産業と同じように工学的なアプローチによって、新しいメディア体験を提供することが不可欠になるのです。伝統的な職人芸によって支えられてきたアニメーションも、産業として生き残るためには、表現の優位性と普遍性を維持しながら、グローバル社会に適応した制作システムを整備しなければなりません。 新たなメディア潮流の観察とコンテンツの創作工程の分析を通して、創作活動に必要なテクノロジーを言語化し、デジタル技術を活かした次代のコミュニケーション表現を模索していきたいと考えています。 【学生へのメッセージ】 急速なビジュアルコンピューティングの進歩によって、以前には考えられなかった映像表現が可能になりました。それは“CG”や、“VFX”と呼ばれ、最先端の映像制作現場で革命を起こしています。これらコンピューターによって生み出された映像の基本になっているのは、キャラクターや背景を1コマづつ描画して動かすアニメーションの手法です。今まさに、様々な映像表現の“アニメ化”が進行しているのです。 これまでテレビ局で番組制作やアニメーションのプロデュースを行い、アニメ製作会社では映画制作、コンテンツ制作会社ではネットメディアに携わるなど、メディア産業とアニメーション業界双方で映像を作り続けてきましたが、今後のメディアはどのように変化し、映像コンテンツ制作現場では何が起こるのか…ストーリーとキャラクター分析、CGアニメーションやファブリケーションの制作実習を通して、学生の皆さんと考えていきたいと思います。 ゼミナールでは、実際にネットメディアやライブイベントを企画、運営しながら、アニメーション作品の調査・分析によってコンテンツへの理解を深めます。その上で、グループによる映像制作を行い、社会でリーダーシップを発揮するための力を身につけます。 エンタテインメント構造論では、情報の発信者が多様化する現代における、コンテンツ制作のクリエイティブテクノロジーを学びます。 アニメーション制作演習では、学生自身がCGアニメーションを制作し、最新の映像制作を体験します。アニメーションやCG、特殊視覚効果といった映像表現に興味がある学生に適しています。 ファブリケーション演習では、ITビジネスの新しい展開とも言われる3Dプリントなどを演習形式で身につけます。コンピューターを用いた造形実習を通して、ものづくりの未来を実感してほしいと思います。 講義内容はいずれも、その時々の業界動向を反映したものになります。 |