白鴎大学 HAKUOH UNIVERSITY

経営学部

海外留学プログラム

異文化体験報告書

2018経営学部海外留学プログラム 
Tacomacommunitycollege 私の異文化体験

-英語だけじゃない-

鈴木 彩恵

私は、小学生の頃からずっと海外で働きたい思っていた。英語は世界の共通言語となっており、英語スキルは海外で働くためには、必要不可欠である。日本でも英語を学ぶことはできる。だが、私は現地で英語を学ぶことにこだわった。なぜかというと、生きた英語を学ぶことが大切だと思ったからだ。言葉は、決められた意味をもつがそれだけではない。状況、場面、誰と話すかによって言葉を使い分けなくてはいけない。日本でも外国人と話すことはできるが、その機会はとても少ないと思う。また、海外で働くということは外国人と一緒に働くということである。私たちはそれぞれ異なった文化を持っているため、お互いの文化を尊重し、受け入れることが大切である。そのためには、まずは異文化に触れることが大切だと思った。上記の理由から、私は留学をしようと決心した。私は留学をしてみて感じたことをスクールライフ、アメリカ人の生活スタイル、地域環境の3つの点に分けて述べていく。

タコマコミュニティーカレッジには、アメリカ人、中国人、ベトナム人など様々な人種の生徒がいる。毎日の生活スタイルは日本にいた時とさほど変わらなかった。私のクラスには、日本人、ロシア人、ベトナム人、韓国人など様々な国の生徒がいた。授業スタイルは先生によって違うが、私の先生の授業はあまり日本と変わらないように感じた。だが、私が違いを感じたのは、授業内の生徒のルールである。基本的に、授業内でも飲食が許されている。そして、私が一番驚いたのは、テストのときに先生が問題用紙と一緒に飴を配り始めたことだ。また、先生は配った理由は面白いからだと言っていた。最初はビックリしたが、そのおかげで緊張をほぐすことができた。学校にはカフェテリアがあり、休み時間などは生徒がたくさんいて、ご飯を食べたり、友達と話したりしている。だが、それだけではなかった。時には、大音量で音楽がかかっていて、みんなが踊り始めたり、ピザやお菓子を配り始めたり。最初は、驚くことばかりであったが、いつのまにか慣れてしまっていた自分にさらに驚いた。ハロウィンの時には、コスプレをしてパーティーをしたり、ドレスやスーツをきていくプロムがあったり。今まで経験したことのないことをたくさん経験することができた。

アメリカ人の生活を思い浮かべると毎日ジャンクフードを食べているイメージがあったが、決してそんなことはなかった。確かに、日本人よりはジャンクフードを食べる機会は圧倒的に多いと思う。私のホストペアレンツは二人ともアメリカ人だったが、日本食、中国料理、タイ料理など様々なジャンルのご飯を作ってくれた。とても家族を大切にしていて、一緒には住んでいないホストブラザーも最低でも月に一回はご飯を食べに家に帰ってきていた。私には、中国人のルームメイトがいた、私のホストペアレンツは私たちを本当の娘のように受け入れてくれた。ホストファザーは既に退職していて、朝は毎日車で学校に送って行ってくれ、私の帰りが遅くなるときは心配だからと迎えに来てくれた。ホストマザーは仕事で忙しいにもかかわらず、休みを見つけては色々な所に連れて行ってくれた。ホストファザーは「アメリカではラージを頼むか、何も頼まずに家に帰るかの2択しかない」と言っていた。もちろん決してそんなことはないが、とても国民性を感じられる言葉だと思った。家のつくり自体は日本とものすごく差があるわけではない、しかし、家にあるものは日本と大きく違うように感じた。日本では冷蔵庫が一つだけの家庭がほとんどだと思う。だが、私の家には5つ冷蔵庫があり、どの冷蔵庫も物がたくさん入っていた。また、アメリカではほとんどの家に食洗器があり、それを使うのが一般的である。選択をした後は、ほとんどの家に乾燥機があり、衣類などを外に干すことはなかった。これは、盗難の多いアメリカならではの対策方法であると思う。

実際にアメリカで生活をしてみて、現地の環境面で感心したこと、逆に感心できないと思ったことがいくつかある。まず、感心したことは、タコマはとても自然豊かな地域で、道の至る所でリスを見かけることがある。私は、動物園でしかリスを見たことがなかったため、とても興奮し、かわいいと言ったら、ホストマザーはアメリカではリスは害獣として扱われているといっていた。また、リスだけではなく、鹿やタヌキもたくさんいた。犬や猫を飼っている家庭が日本よりも多いように感じた。日本でもペットが入れるお店はたくさんあるが、入れないお店のほうが多いと思う。私自身実家で犬を飼っているため、一緒に連れていくことがたくさんあるが、ペットがはいれるところは決まっているため、置いていかなければならないことがたくさんある。だが、アメリカではほとんどの場所にペットを連れていくことができる。これは、ペットがいる家庭にとってとても嬉しいことだと思う。私が、現地の環境面で一番関心したのは、どこでもバリアフリーが整っていることだ。お店や学校のドアには自動ボタンが備えられており、車いすを使っている方などにとても親切な設備だと思った。また、バスには車いすのかたように、スロープが用意されていて、それを使うことで簡単にバスに乗車・降車することができる。また、バスに乗ると車いすが動かないように運転手が必ず固定してくれ、降りるときもきちんと外してくれる。バリアフリーがどこでも整っているのは本当に素晴らしいと思った。

私が3か月で一番辛い・悲しいと思ったのは、ホームレスの人々がが非常に多いことだ。日本にもホームレスの方々は、たくさんいるのが事実ではあるがアメリカにはその何倍も多くのホームレスの人々がいる。駐車場の入り口には段ボールに「お金をください」、「食べ物をください」と書いて、座っている人がたくさんいる。道には、小さな子供を連れ誰かが助けてくれるのを待っている人たちがたくさんいる。私は、ホームレス問題が一番身近で、また一刻も早く解決することが重要な問題ではないかと思った。ホームレスの方々に無償で物を提供するのは何の解決にもならないと思う。まずは、その人たちが職を持てるように支援していくことが一番重要だと思う。

私にとってこの3か月間は本当にあっという間で、できるならばもっともっとアメリカに留まり、いろいろなことを経験したいと思った。だがこの3か月の間にたくさんのことを経験することができた。その経験から自分自身を見直すこと、また今の自分に足りないことを再認識することができた。新しいことを経験できるように色々な所へ連れて行ってくれた、ホストファミリー。休みのたびに遊ぼうと誘ってくれた友達。辛いとき、困ったときに助けてくれた、白鷗生の皆や先生方。沢山の方々の支えのおかげで、とても充実した、そして一生の思い出になる3か月を過ごすことができた。この留学プログラムに参加し、もっともっと英語を勉強したい、もっともっとたくさんの人に出会いたいと改めて思うことができた。自分の夢が実現できるように精一杯努力し続けていきたい。私の留学にかかわってくれた全ての人に感謝をし、最高の友達、思い出をこれからずっと大切にしていきたい。私は、この留学プログラムに参加することができ本当に良かった。