白鴎大学 HAKUOH UNIVERSITY

経営学部

海外留学プログラム

異文化体験報告書

2016経営学部海外留学プログラム 
University of Victoria 私の異文化体験

〜the difference of humanity〜

磯貝 恵利

今回の留学は私にとって人生で初めての海外であり、考えさせられること、学んだことがたくさんあり、日常生活において日本との違いを感じられる場面が多々あった。その中でも、私は人間性の違いについて焦点を当てた。まず、カナダの人は日本人よりとてもフレンドリーで街でも学校でも気軽に話しかけてくれ、誰でも気持ちよく受け入れてくれる、という印象だった。カナダは移民の国として世界でも有名である通り、様々な人種の人が住んでいる。そのため、異文化に対してとて も寛容であり、日本人だからといって肩身の狭い思いをすることがなかった。パッと目が合うと微笑んでくれ、見ず知らずの人でも道端などで会うと気軽に挨拶を交わしており、日本とは違った人と人との関わりに心地よさを覚えた。また、遠慮という概念がなく、感情表現がとてもダイレクト だと思った。日本人のように周りの目を気にして本音と建て前を使い分けることもなく、イエス、ノーをはっきり言わなければ相手に自分の意思が伝わることは少ない。以前、ホストファミリーに「日本人はパーティーなど公共の場で、もっと食べたいか、と聞かれたとき、必ずと言っていいほどノーというが、本当は食べたいのか、本当に食べたくないのか、ずっと疑問だった。」と聞かれたことがある。確かに遠慮という感覚は日本の昔からの文化、そして礼儀の一部でもあるため外国人から見ると不思議な感覚なのかもしれない。今まで普通の概念だと思い込んでいたので、日本人との考え方の違いを知るとても良い体験だった。また、カナダ人は良い意味でも悪い意味でもマイペースでアバウトだと思った。時間に縛られず、プライベートの時間を大切にする傾向が強いため食事の時間、休日の大型店の閉店時間も早い。日本のように深夜まで残業で会社に残ったりすることはない。また、カナダ人はいろいろなことに柔軟に対応してくれる。助け合いの精神やレディーファーストも整っており、知らない人のためにドアを開けてあげる、お年寄りや体の不自由な人に進 んで席を譲るなどマナーがとても良い。多くの日本人は譲られることや見ず知らずの誰かのために 自分の時間を割いて待つことを嫌う風潮がある。しかしカナダではバリアフリーも徹底しており、車いすの人や小さい子供がバスに乗るときはスロープが自動で下がる。全員が快く席を譲り、彼らが乗り終わるまで待ち、降りるときは皆大きな声でthank you!と言って降りる。一人一人が助け合い、協力して住みやすい街を作っているのだと感じた。たった三か月だったが、カナダ人の温かい人柄にたくさん触れ、異文化を学ぶと同時に日本とは違った良さをたくさん学んだ。そして、何よりも留学を通して得たものがとても大きく、考え方、物の見方が少なからず変わったと実感している。時には困難にぶつかり、戸惑ったこともあったが何事にも意欲的に取り組むことができ、たく さんの経験が自信に繋がった。環境、そして人との出会いに恵まれとても充実した生活を送ることができ、そしてこの経験が視野を広げるきっかけとなった。日本人だけの間では身につかないことも、ホームステイ、そして様々な国の人たちとの授業という英語しか話さない空間の中で培われた英語力は私にとってよりプラスになり、自分を成長させることのできた最高の三か月間だった。写真はホームステイ先で撮った1枚である。