白鴎大学 HAKUOH UNIVERSITY

経営学部

海外留学プログラム

異文化体験報告書

2016経営学部海外留学プログラム 
Tacomacommunitycollege 私の異文化体験

留学で学べるのは言語だけではない

野澤 優斗

初めて留学、渡米する人にとってアメリカはテレビや雑誌でしか馴染みがないと思います。私もその一人でした。私はアメリカに来てから大分アメリカに対してのイメージが変わり、自分自身成長したと思います。

私は留学に来る際に友達を沢山作る、言語を日常会話が出来る程度まで上達させる、という目標を掲げていました。来て数日は目に見えるものすべてが新鮮で何でも吸収しようと思い、割と自分にとってはアクティブに行動できていました。ですが、1か月半程度経つと気持ち的にも帰りたい、などとだらけてきたりしてしまいました。自分は絶対にホームシックにならないだろうと高をくくっていましたが、三か月目からはほぼ毎日ホームシックでした。留学を延長するかどうかは最初のひと月目で決めなければならなかったので、延長することを決めた私は、日を経るごとに気持ちとのギャップが出てきて大変でした。

やはり悩みは言語、食事、人間関係に絞られると思います。私は食事に関しては特に困らなかったので。言語と人間関係にフォーカスを当てます。まず言語について、私はリスニングが得意ではなかったため、こちらに来てひと月ほどは話すことも聞くこともままらなずといいう状態でした。単語が分からない、話すスピードが早くて聞き取れないことがほとんどで、日本流英語しか話せずとても情けなくなりましたが、それをバネに英語を頑張ろうと思いました。それと、クラスメートの英語も多種多様でした。中国、台湾、韓国、ベトナム、インドと様々な言語を持つ人たちがいて、国により発音も異なり、聞き取るのが大変でした。しかし、その人たちと話していると不思議なことに慣れてくるもので、私は授業の空き時間に授業のプログラムで仲良くなったインドの学生と毎日カフェテリアで話していたところ、最初は9割聞き取れなかった話が、二か月後には8割、発音も意味も含めて理解できるようになりました。聞き取れないからといって諦めるのは勿体ないと思いますし、そういう事も知れて良い経験になりました。

次に人間関係です。私には台湾のルームメイトが二人います。元々は一人だったのですが、最初のルームメイトがその友達をホストの家に呼んだ結果、やはり同じ国同士で固まってしまい、仲間外れにされているような気持ちになりました。TCCには日本のアドバイザーの方がいて、度々その人のところに相談に行き、助言を貰いました。すると向こうは向こう、自分は自分だと割り切り、本来の自分の目標を思い出すよう言われ、気持ちが楽になりました。相手の言語も友達もコントロール出来ないしする権利もない、それならばどうしたらその悩みを深く考えずにプラスのほうに持ち込めるか、今回の留学では言語の他にも沢山学ぶことがありました。この悩みを経て、私は新たな目標を見つけました。このことを踏まえて、留学は語学だけではなく多くのとこを学べる、自分を変えられる素晴らしい機会だと思います。

三か月の留学は短いからそれほど行く価値がないという意見もありますが、私は今まで過ごしてきたどんな三か月、一年よりも価値があったと胸を張って言えます。例え将来英語を使わない職に就いたとしても、この留学が無駄だったとは思わないでしょう。私はTCCに参加した学生の中で一人だけ留学を延長することにしました。日本の友達がTCCに戻ってこないのは悩みを相談する事や日本語を話す機会もなくなるので少々辛いですが、これからが本当の留学だと思っています。一度日本に帰国できるということもあり、新たな目標を立てつつ気持ちのリセットをして、また留学に臨みたいと思います。