2016経営学部海外留学プログラム
University of Victoria 私の異文化体験
和田 舜
経営学部海外留学プログラムとは | 留学先大学 | 先輩からのメッセージ |
異文化体験報告書 | もっと知りたい留学生活! | 経営学部海外留学プログラム Facebook公式ページ |
2016経営学部海外留学プログラム
University of Victoria 私の異文化体験
和田 舜
今回のビクトリア大学への海外留学プログラムは、自分にとって初めての海外体験でした。自分がこの大学への留学を希望した理由は中学、高校とカナダへ短期留学する機会があり、しかし残念ながらどちらとも参加することが出来ず、大学に入ってこのプログラムの存在を知り、参加することを決意しました。海外留学するにあたって自分が念頭に置いていたことは、カナダと日本の生活の違い、多文化間理解の二つです。特に異なる人種が集まる国において、どのように文化間の衝突を避けて共存しているのかを知りたいと考えていました。
まずカナダに着いて発見した相違点は車の走る車線とハンドルの位置が日本のものと異なることです。日本の交通形式のほうが少数派なのは知っていましたが、やはり目の前で見るとものすごい違和感を覚えました。ホストの車に乗る際、運転席側に座ってしまい、「運転したいの?」と笑われました。次に感じたことは気候の違いです。気温が低いことは分かっていましたが昼と夜の温度差が大きく、温度調整が大変でした。さらに日照時間が大きく異なるため季節によってタイムゾーンが変わること。そして何より空気の乾燥がひどいことです。日本では冬に加湿器を使うのが一般的ですが、こちらでは湿気を嫌うためむしろ乾燥機を動かしていたほどでした。そのため留学期間中に何度も喉の痛みを感じる時がありました。次は生活スタイルが大きく異なることです。これは私 のホスト先に限った内容ですが、家にはテレビ、電子レンジがありませんでした。なぜこのようなライフスタイルなのかホストマザーに聞いてみたところ、パソコンで調べものをするのはいいがテレビは時間を無駄にすることが多く、家族の会話時間を奪われるから。電子レンジは確かに便利だが体にあまりよくないしそもそも冷凍食品が嫌いだから。と言っていました。それを聞いて私は納得しましたが、それでもあったほうが良い時はあるだろうし、全く無い状態で生活を続けられるのは凄いと思いました。日本ではこのようなライフスタイルはほとんど見られませんが、カナダでは 時折見られるそうです。次はレストランやパブでの注文形式についてです。日本では商品を注文する際、呼び鈴を鳴らすなどして店員を呼びますが、チップ制であるカナダでは店員から客へ何か注文するものはあるか、と聞いてきます。そして1度担当した席はずっと同じ店員が対応します。私は日本の形式よりもこちらのほうが好きです。チップのためではありますが、店員がフレンドリーに客に話しかけ、両者とも楽しい時間を共有できるのはとても気持ちのいいものだと感じました。次は住んでいる人々の雰囲気の違いです。基本的にビクトリアに住んでいる人たちは皆温厚で優しく、道に迷ったとき、バスやフェリーの乗り方が分からない時に快く教えてくれて、そこから違う 話をして盛り上がったことが何回かありました。日本での場合は教えてくれたとしてもそこから仲良くなることはあまりないと思います。さらに、授業の一環としてカナダの警察の方と話す機会があり、その時に職場での上下関係は全く無く、皆フレンドリーに接しながら仕事をしていると聞いて日本の警察とは全く違うと感じました。日本の都市部でよく見かける忙しそうな雰囲気に比べて、時間に余裕を感じられるカナダの人々の暮らしを見て、本当に人生を満喫しているように感じました。
そして様々な文化圏の人が混じるカナダでは、自分の国の文化を紹介し、逆に他国の文化を学ぶなどの機会が多くありました。カナダに来る前から、文化や宗教、歴史について話題にするのは避けるよう指導されましたが、私のステイ先では、よくそれらの話題が食事中に出ました。意見を聞かれる時もあり、軽い口論に発展するときもありましたが、人間関係が悪化することはありませんでした。それについてホストマザーに聞いたところ、たまに口論になったりするが、互いの文化や考えを尊重したうえで話しているから問題は無いと言われました。この経験からもっと自分の国の歴史や経済事情などを知らなくてならないと感じました。
写真はビクトリアでの自分のお気に入りの場所です。州議事堂では毎晩イルミネーションが行われていて、よくここに来て夜景を楽しんでいました。