2016経営学部海外留学プログラム
University of Victoria 私の異文化体験
庄司 萌生
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2016経営学部海外留学プログラム
University of Victoria 私の異文化体験
庄司 萌生
私はカナダに三か月間滞在し、様々な異文化に触れることができた。初めての海外渡航ということもあり、カナダで体験したすべてのことが私にとっては異文化であった。その中でも特に印象に残った体験は、キリスト教に関することだった。三つのパートに分けて述べていこうと思う。
一つ目は、教会についてである。私のホストファミリーはキリスト教徒で、週に一度、日曜日の朝に教会に通っている。私も一度だけ連れて行ってもらった。その教会では、バンドのような方々が歌を歌っていた。一見するとそれはコンサートのようにも思えたが、歌詞の中に“Christ”や“Jesus”といった単語が入っていたので賛歌のようなものだったのだろう。賛歌は聖歌隊のような方々が歌っているイメージがあったので、ギターやドラムといった楽器で奏でられていたので意外性を感じ た。教会が、私が思うよりもラフなものだったことに驚いた。これは私の個人的な意見だが、教会側がもっとたくさんの人々にキリスト教について興味を持ってもらうために、賛歌の形が変わっていったものではないかと考える。教会に来ていた他のキリスト教徒の方々も曲に合わせて手拍子をしたり、リズムに乗ったりしていて楽しそうだった。教会は堅苦しく、少し難しい印象だったが、人々が楽しそうに歌ったり、会話をしたりしていたので、通いやすいものだと感じた。
二つ目は、Bible Studyについてである。Bible Studyとは文字通り“聖書の勉強”のことである。これについてもホストマザーが週に一回、5cmほどある聖書を手にし、通っていた。日本ではな じみのないものだったので、そこでは何をやっていたのか聞いてみた。そこではキリスト教徒たち で聖書を読んだり、聖書に書かれていることについてディスカッションをしたりすると言っていた。若い人たちから質問を受け、それに答えるとも言っていた。若い世代の人たちが聖書を学ぶ機会に もなるのである。私は仏教徒でありながら、経典の内容が分からず、今までそのことについて考えたことがなかったが、自分の経典について学ぶ機会がほしいと思うようになった。 三つ目は、宗教上での価値観についてである。ある授業で、記事を読んでグループでシェアするという小さなプレゼンがあった。私の記事はゲイカップルについてであった。記事の要約を話し、記事の内容に関しての質問や、“ゲイカップルの結婚を認めるべきか”などのディスカッションをするための質問などをするというものだった。その練習としてホストファミリーに聞いてもらうという課題があり、私もホストマザーに手伝ってもらった。私のホストマザーは優しい方だったので、ゲイカップルの結婚については認めるかもしれないと思っていたが、彼女曰く、“同性同士の結婚は 神が許さない”とのことだった。この答えを聞くまでは、“本人同士が本当に愛し合っていれば結婚してもかまわないだろう”と思っていた。彼女の答えは、私にとって今までにない考え方だった。私はこれまでに宗教と他の事柄を結びつけて考えたことがなく、そもそも仏教では何が禁止されているかを把握できていない。これを機に自分の宗教についてもう少し把握すべきであると思う。
宗教は時と場合によっては争いごとにつながり、大きな戦争にまで発展していってしまうことがある。すべてとまではいかないが、相手の宗教を理解する必要があると私は思う。
写真はサケの産卵を見に行ったときに撮ったクラス写真である。