白鴎大学 HAKUOH UNIVERSITY

経営学部

海外留学プログラム

異文化体験報告書

2016経営学部海外留学プログラム 
University of Victoria 私の異文化体験

ー交通機関ー

近藤 史啓

今回の留学が初めての海外での生活であったということもあり、文化の違いから衝撃を受けたこと、学んだことは数多くあるが、このレポートでは特に交通機関の面から論じていきたいと思う。

まず一つは車やバスをはじめとするすべての交通機関が道路の右側を通行していたことだ。日本のように左側通行の国の方が少ないということやカナダが左側通行であることは留学前から知っていたことではあったが実際にカナダで生活を始めてみるとやはり困惑することが多々あった。ある日家路についている時、私は道路の左側の歩道のないところを彷徨っていた。すると近くにいたおじいさんにそっちは危ないからこっち側を歩きなさいと言われた。この時はカナダにきてまだ二週 間ほどでさほどカナダに慣れていなかったのでおじいさんの言葉の真意がわからなかった。今でこそ日本人が迷子になっているのを少しでも助けようとしてくれたのかもしれないと感謝できるがその時の私はただ単に注意されたと受け取るだけであった。右側通行は日を追うにつれて慣れて入っ たがこれはあのおじいさんの言葉あってのことだと思う。あの日以降も自分の体に染み付いた習慣により左側を通行してしまうことはあったが、気づいた時には、歩道の有無を考慮した上で右側を通行するよう心がけた。定着した習慣を変えることの困難さを学んだ。

二つ目は主な交通手段として使用していたバスが日本のそれと大きく異なっていたことだ。これ にはそれぞれの国の国民性が多少なりとも介入することになると思うがそれを抜きにしたとしても多くの相違点が見られた。まずバスが車と並ぶ主要交通機関ということもあり、種類が多い。自分の家に近いバス停に停まるバスの番号さえ覚えておけばたとえ家までの帰り方がわからなくてもとりあえず目当てのバスに乗って家の近くまで行くことは出来た。だがスケジュールの点についてはいい加減なところが目立った。私が主に学校へ行く時などで使っていた家の近くを通るバスは時間通りに来ることは滅多になかった。余裕を持って5分前に着くようにしても十数メートル先をそのバスが通り過ぎて行き、バス停で15分ほど待つことも最初の頃は度々経験した。しかし先に述べたようにバスの種類は多くあったので、時間通りに来ない時は少し歩いたところにある別の番号のバスを使うように後になった。また座席も異なっており、例えるなら新幹線の座席を向かい合わせにしたような座席があったり、そこだけ隔離されているような雰囲気を醸し出す謎の一席があったりなど日本ではおそらく見ることはない座席があった。留学前は日本もカナダもバスについてさほど変わりはないだろうという考えを持っていたので実際に現地で体験してみて衝撃を受け、固定概念という一つの考えにとらわれるのではなく物事を様々な方向から考えることの重要性を改めて感じた。

今回の留学で、今までの私の考えを根底から否定することや誤った認識をしていたことなどから学んだことは非常に多く、これらの学んだことが将来自分の武器になりうることを期待するとともにこのレポートの最後とする。