白鴎大学 HAKUOH UNIVERSITY

経営学部

海外留学プログラム

異文化体験報告書

2015経営学部海外留学プログラム 
Bellevue College 私の異文化体験

―和製英語―

堀越 智子

3か月の留学を通じて、たくさんの人と出会い、様々な文化に触れることができた。″人種のサラダボール″と呼ばれるアメリカは、多種多様な民族が暮らしている。そのため、街を歩くだけで、英語だけでなく日本語はもちろん中国語やフランス語、アラビア語やタイ語など世界中の言語を耳にすることができる。私は言語、特に日本語の和製英語に焦点をあてて考えていきたいと思う。

私は留学中に、和製英語の存在を改めて感じた。カタカナ表記されているものや英語にとても似ていることがあり無意識に使っていることがある。私は、和柄のポケットティシュケースを使っている。アメリカには、ポケットティッシュを使う習慣がないようで、私のホストファミリーは紙ナプキンを持ち歩いていた。そこでポケットティシュの話題になり、ポケットティシュがポケット(pocket) とティッシュ(tissue)が組み合わされて作られた和製英語であったことに気が付いた。和製英語とは外来語の中に分類され、英語の要素を用いて作られているが、日本人が独自に作り出したのもであり、日本語独自の言葉である。そのため、意味が大きく違っていたり、単語の組み合わせが英語ではありえないものであったりする。基本的に和製英語の場合には、日本語と英語の意味が一致せず、海外では伝わらないことが多い。和製英語は、成り立ちにより大きく4つに分けることができる。1つ目は、英語としても存在するが英語とは異なる意味をもつ和製英語である。たとえば、スマートやカンニングがこれにあたる。スマートは体型を指して見た目がよいことを言うが、smartは頭が良い・賢いということを指す。またカンニングは試験中の不正行為のことを指すが、cunningは狡賢いや悪知恵を指す。このように、単語は存在するが英語と日本語では意味が異なる和製英語がある。2つ目は、英語の複数形や短縮してできた和製英語である。比較的身近なものであり、分かりやすいものであると思う。エアコンやアパートがこれにあたる。エアコンはair conditionerが正しい英語であり、アパートはapartmentが正しい英語である。3つ目は、英語の中には存在しないが日本語の中で使われるようになった和製英語である。たとえばナイター。これはnight gameのことを指すが、英語にはこのようなものは存在しない。4つ目は、実際に存在する英語を組み合わせて作られ、英語にはない新しい意味を持つ和製英語である。モーニングサービスやサラリーマンがこれにあたる。モーニングサービスとは、レストランなどでの午前中の割引メニューを意味する。モーニング(morning)とサービス(service)はそれぞれ存在するが、モーニングサービスという英語は存在しない。また、日本では会社員のことを指すサラリーマンであるが、英語ではoffice workerとなる。サラリーマンを直訳するとsalarymam(給料男)となってしまう。

英語だと思い使った単語が和製英語であり伝わらなかったことには驚いたが、日本語は英語に大きな影響を受けているのだと思い、言語の奥深さを知ることができた。今回の留学では、たくさんの素敵な出会いと経験をすることができた。得るものの多い3か月であり、これからにつなげていきたいと思う。

▲ Thanks Giving Dayにて