白鴎大学 HAKUOH UNIVERSITY

経営学部

海外留学プログラム

異文化体験報告書

2015経営学部海外留学プログラム 
Bellevue College 私の異文化体験

ーゴミ捨てー

渡部 さくら

私は、この三か月の滞在で多くの経験をすることが出来た。私は日本では一人暮らしをしており、家事炊事洗濯はもちろんゴミ出しも自分でしている。そのため、アメリカでの家庭内の生活の違いに興味を持った。その中でも、今回はゴミの出しの違いについて焦点を当てたい。日本とアメリカのゴミ出しの違いを説明する上で大事な要点は2つある。1つは、“分別の仕方”、2つ目は、“ゴミ出しの日にち”である。

まず1つ目の“分別”の違いについてだが、日本では頭がこんがらがるほどの細かい分別をしなければならない。最初に、燃えるか・燃やせないかで分け、そこから資源・ビン缶・プラスチック・有害などと分かれ、そこからまた細かく分かれていく。例えば、資源だと衣類・牛乳パック・雑誌・新聞紙・ダンボールと細かく分かれていたり、同じ缶でも分かれていたりと、分別が大切なことは分かるが正直いって楽ではない。一方アメリカは、リサイクル・一般ゴミ・葉などをいれるオーガニックゴミの3つに分別すると終わりである。リサイクルからさらに缶・ビン・ダンボール・紙というように分けたりしないのである。リサイクルできるものは全て一緒に出すのだ。このような違いが出てしまうのは根本にある考え方の違いにある。アメリカの根本にある考え方は「燃えるか・燃えないか」ではなく、「リサイクル出来るか・出来ないか」なのだ。リサイクル出来ないものは全てゴミ(garbage)とみなされる。つまり、紙もペットボトルも缶もダンボールも、リサイクルできるものは全て同じ箱に入れていいのだ。最初の頃はそれに違和感があり、自分の部屋でペットボトルと缶を分けたり、燃えないゴミと燃えるゴミを分けたりと、なかなか慣れなかった。何回かゴミ捨てをやっていくうちに慣れていったが、リサイクル出来るものには州によって細かく規定があり、しっかり確認したうえで入れるようにしていた。

次に2つ目の“日にち”ついてだが、日本では燃えるゴミ・燃えないゴミ・資源・燃やせないゴミ・有害・粗大と種類によって曜日が決まっていて、指定のステーションへ出す。例えば、私の住んでいる周辺は燃えるゴミが月曜・木曜、資源は第一週の火曜というように分かれている。そして、これは住む地域やアパートによるのだが、多くのところが夜のうちにゴミを出すのは禁止されている。一方、アメリカでは家庭ごとにゴミ箱を所有しており、一週間に一回ゴミ箱を家の前の道路に出す。また朝ではなく、夜に出しておくのが決まりのようだ。私のステイ先の地域は、毎週木曜に回収だったので、水曜の夜にゴミをだしていた。木曜の朝、道路にゴミ箱が並んでいる光景は日本人からしてみると違和感を少し覚える。

これは一軒家の場合だが、アパートでも日本の少しお高いアパートにアパート専用のゴミ捨ての場所があっていつでも出せるようになっているように、アパートに敷地内にダムスターと呼ばれる大きなゴミ捨て専用のコンテナのようなものが置いてある。

日本の朝が忙しい人・分別が多すぎて頭を悩ませている人や、特に主婦にとってみるとアメリカ式のゴミ出しのほうが良いという人も多いかもしれない。家庭専用のゴミ箱を持っているため、捨てたいときに捨てられるし、指定曜日まで家の中に溜めておく必要もないのだ。その一方で、アメリカから日本へ来た人の中には、分別というものに賛成という人も多いようだ。なんでも一括に棄ててしまうのは良くない、アメリカでの細かく分別すべきという人もいる。私は、一人暮らししている上でゴミの分別にはとても苦労しているので、正直にいってアメリカ式のゴミ捨てがうらやましいと思う。アメリカ式と日本式、みんなはどっちが好みだろうか。

今回の留学では、特にホストファミリーと過ごす時間が多く、多くの観点から日本とアメリカの相違点を学べた上に、非常に機会と出会いに恵まれ多くの経験が出来た。費用に関して援助してくれた家族、受け入れてくれた第二の家族、関わってくれた先生・友達への感謝は言葉に表せないほどの感謝の気持ちでいっぱいだ。今回の留学は自分にとって大きな刺激となった。今回の経験を生かし、少しでも色んな人に恩返ししていけるように、これからも色々なことに挑戦していきたいと思う。

▲ ポートタウンゼントの海岸の家族写真