白鴎大学 HAKUOH UNIVERSITY

大学院経営学研究科

役割と願い

経営学研究科長 市川 千秋

今日、日本の経済社会を取り巻く環境は急速に変化しつつあります。国外では中国やインドなどのBRICs諸国が台頭し、経済のグローバル化が進展しています。また、国内では10年以上にわたるデフレ経済のもとで倒産する企業が増え、失業や非正規雇用者の問題が深刻化しています。さらに少子高齢化の進展や財政赤字の拡大など喫緊の課題が山積し、先送りできない状況にあります。言うまでもなく、こうした事柄の全てが企業の活動に影響を及ぼしているのです。

私達、大学院経営学研究科では、現代の激変する環境下での企業のあり方や活動の実態を研究しています。ここで研究の対象となるは、地域を支える中小企業やグローバルに活動する大企業だけではありません。時には政府や学校、病院などの非営利の団体も対象にします。研究領域は、そうした企業や非営利組織の実状や戦略、財務分析、経営の歴史、さらにマクロ経済や会計制度、情報のネットワークなど多岐にわたっています。大学院生はこうした領域からテーマを設定し担当教員の指導を受けながら研究に取り組んでいきます。ただ、ここでの教員指導は一方的なものではないのです。教員も院生と一緒になって学び、研究をしていくのです。私達、担当教員は院生と共に研究する姿勢をいつまでも持ち続けていきたいと考えています。
もちろん、経営学研究科は大学教員や研究者だけを育てたいわけではありません。いま日本の企業には、環境変化に受動的に対応するだけでなく、変化を新たなビジネス・チャンスとして前向きにとらえていくことが求められています。洋の東西を問わず長く続いてきた企業は、いずれもが経営者と社員一丸になってこうした努力を積み重ねてきました。こうした環境変化を前向きにとらえ常にチャレンジ精神を持つビジネスリーダーを社会に送り出すことは私達の使命と考えています。さらに、税理士のように実務的で高度の専門知識を持ち、実社会の中核となるような専門家も今以上に多く出て欲しいと願っています。

大学の学部を卒業したばかりの方、留学生、そして社会人の皆さん、多くの方の入学を心よりお待ちしております。経営学研究科ですごす2年間の研究活動は決して楽なものではありません。ただ、人生の一時期、寝食を忘れて研究生活に没頭し、修士論文を完成させることの達成感は他では味わえない喜びでしょう。しかも社会科学の一分野でささやかながらも貢献ができるのです。そして、この2年間の苦労はいつの日か必ず、院生皆さんの人生に豊かな実りをもたらすでありましょう。