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「第13回白鷗大学フォーラム in 大手町」が昨年11月25日、東京都千代田区の読売新聞東京本社よみうり大手町ホールで開かれた。テーマは「スポーツの魅力と健康」。同大の奥島孝康学長のあいさつに続き、日本ラグビーフットボール協会専務理事を務める岩渕健輔氏が「スポーツの力 〜ラグビーW杯を通して〜」と題して講演。続いて、日本陸上競技連盟理事の瀬古利彦氏らが参加したパネルディスカッションなどが行われ、約500人が熱心に耳を傾けた。
桜戦士躍進 3つの理由
岩渕 健輔氏
ラグビー・ワールドカップ(W杯)日本大会では、選手も応援していただいた皆さんも白熱した試合を通してスポーツの力というものを実感されたのではないでしょうか。
1995年のW杯で日本はニュージーランドに145点取られて大敗しました。そこからベスト8に入るまで日本のラグビーは大きく変わりました。この間、どんなことが起きたのか。私は三つのポイントがあると思っています。一つはスタッフの力。エディー・ジョーンズに続き、ジェイミー・ジョセフがヘッドコーチとして日本代表を率いました。
2人とも選手たちの手が届きそうな目標を掲げ、少しずつ成長していくように指導しました。例えば、トレーニング前後の選手の写真を撮影し、がっしりとした体形に変わったことを見せ、ハードな練習によって成長していることをわからせるようにしていました。
環境の力もあります。代表合宿を長くして集中的に強化しました。日本代表の選手たちは4年間で約600日の合宿をしました。さらに南半球最高峰リーグ、スーパーラグビーにも参戦し、強い相手に揉まれることで強化を図りました。
最後のポイントがカルチャーです。今回は「ワン・チーム」というスローガンを掲げて戦いました。日本出身以外の選手が半分いて、「君が代」を歌う練習をするなど、自分たちが戦う前に一つになる準備を入念に重ねました。これら三つのポイントがうまく作用して、ベスト8に進むことができたと思っています。
今大会を通してスポーツには夢と希望を与える力があることを確信しました。さらに社会の活性化や国際的な理解の促進、そしてさまざまな国との信頼関係の醸成などを図れることも強く感じました。
それぞれのスポーツに素晴らしい価値があり、社会の中で大きな力を発揮することができるのです。2020年は、それが具体的に示されると思います。そして一過性の盛り上がりだけでなく、その先にスポーツの力を社会に還元できる場を維持していくことも大切になってくると思っています。
侍Jも盛り上げて
東京ヤクルト元監督
真中満氏
当日、スペシャルゲストとして野球解説者で、プロ野球・東京ヤクルトスワローズ元監督の真中満氏が登壇。このほど行われた野球の国際大会「プレミア12」で初優勝した日本代表「侍ジャパン」について語った。
今回の優勝について「稲葉篤紀監督の采配は非常にバランスがとれ、統率力もあった」と評価し、「今後はコンディションの調整と、どう戦術を練り上げていくかが重要になるだろう」と分析した。
最後にラグビーW杯の盛り上がりを受け、「稲葉監督はもちろん、選手たちも力を集中しますので、ラグビー同様、日本の野球も応援して盛り上げてもらいたい」とスピーチを締めくくった。
出会い、気づき 転機に
瀬古 利彦氏
きたやま おさむ氏
加藤 澤男氏
長田 渚左氏
主催=白鷗大学
後援=読売新聞東京本社
協力=株式会社読売エージェンシー
本記事は、2020年1月18日付読売新聞(東京版)に掲載された企画広告の内容を元に制作しました。