7月15日(木)、法学部の平山真理教授の「刑事訴訟法」の講義において、ローレンス・レペタ氏による特別講義「アメリカ人法学者による日本の刑事裁判の考察」が行われました。
レペタ氏はテンプル大学ジャパン副学長、大宮法科大学院教授、明治大学法学部特任教授を歴任され、その後アメリカに帰国し、現在はワシントン州で弁護士をされています。今回の講義はシアトルからZoomを介して行っていただきました。レペタ氏は「法廷メモ訴訟」の原告としても有名であり、法廷で傍聴人がメモをとる自由を求めて争ったこの訴訟は法学部生であれば必ず学ぶ、著名な裁判です。特別講義においては、レペタ氏がこの「法廷メモ訴訟」を通して求めた「開かれた司法」のありかたについて講義を行いました。Zoomを通してですが、スクリーンに映し出されるレペタ氏の熱い講義は臨場感にあふれ、学生たちはまるで直接教室で講義を受けているかのように聞き入っていました。講義後、学生たちもパソコンのカメラを通して、日本とアメリカの刑事裁判の違いなどについて様々な質問を積極的に行いました。
【平山真理教授のコメント】
刑事訴訟法の講義の受講者には積極的に刑事裁判の傍聴に行くようにいつも勧めています。傍聴人がメモを取るのは現在では当たり前のように我々は考えていますが、これが認められるまで、レペタ先生や弁護士の方々が日本の司法のありかたをめぐってねばりづよく闘ってくださったのだということを学生らも改めて認識したようです。何名もの学生が手を挙げて積極的に質問していたので、レペタ先生の熱い講義が彼らにしっかり届いたのだと思います。また、私自身も「開かれた司法」をどう実現していくかについてさらに深く考える機会になりました。レペタ先生には改めてお礼申し上げます。コロナの影響で、海外との交流はなかなか難しくなっていますが、オンライン・ツールを活用して、色々な取り組みを講義の中で行っていきたいと考えています。
レペタ弁護士がオンラインで講義を行っている様子