10月16日(金)法政策研究所によるシンポジウム「住民のための災害対策の法制や運用等を考える」が本キャンパス203教室で開催されました。近畿大学の村中洋介准教授による基調講演が「能登半島地震の災害対策とりわけ復旧・復興の法制度の運用や整備を踏まえて」をテーマに行われました。その後、栃木県危機管理防災局長の大森豊氏と下野新聞論説委員の島野剛氏、本学法学部の宮本ともみ教授がパネルディスカッションを行いました。コーディネーターは、法学部の千葉実教授が務めました。
今回のシンポジウムは、近年、各地で頻発する災害を踏まえ、災害対策の重要性を改めて共有するとともに、それらは何よりも大切な「住民のため」のものとなっているかを考える内容でした。災害対策の法制度そして計画の運用及び実施それらの改訂や充実などの整備について、法律学・行政・報道機関等の立場から、問題点の指摘とともにあるべき姿を議論がなされ、約110人の参加者が熱心に耳を傾けました。
千葉実教授 コメント
私は前職の岩手県職員時代に東日本大震災津波の災害対策(初動時から被災市町村の法務・財政支援、応急対策時の災害廃棄物処理、その後も一貫して法務支援)の一部に携わった経験があります。その時の経験から、現在の災害対策はそれ自身が目的だったり成果になっており、最も大切な住民のために本当になっているのだろうかとの疑問を抱いてきました。そこで今回のシンポジウムで、災害対策は本当に住民のためになっているか、またはそうなるためにはどのような法政策を講じ、災害対策を実施したら良いだろうか、そのような立場を全うしているかを確認し、みなさんで考えてみたいという狙いで開催いただきました。
そこで現在の公法の学問領域で議論をリードされている村中近畿大学准教授、栃木県の災害対策の責任者でおられる大森栃木県危機管理局長、日頃より栃木県民の声を聴いたり、会話や議論されている島野下野新聞論説委員、東日本大震災津波の際に岩手県の被災市町村の災害関連死の判定の事務委託を受けた岩手県の学問的な関与を一手に対応された本学の宮本ともみ教授にお集りいただき、熱心に議論いただきました。学生をはじめとする聴講された皆さんも熱心に耳を傾けながら、どういう災害対策を講られているかを確認し、住民とどのように議論するかを考える、非常に有意義な機会にしていただけたと感謝しております。
基調講演する村中准教授

共に助かる地域づくりについて説明する大森氏

栃木県内の災害事例について説明する島野氏

災害関連死について説明する宮本教授

コーディネーターを務めた千葉教授

2026年10月22日付け 下野新聞












