教育学部では昨年11月から12月にかけて、「木育(もくいく)と子育て支援〜木の椅子づくり〜」を開催しました。このイベントは、学生たちに木育を通じたものづくりの良さを体験しながら、子育て支援への関心を高めてもらおうと、白鴎大学教育科学研究所の事業助成を受けて実施されたもので、今回は児童教育専攻の3つのゼミ(浅木、山路、長﨑)の学生有志が参加しました。
11月23日、髙橋由紀雄氏(帯広大谷短期大学専任講師・北海道認定木育マイスター)の指導のもと、北海道にある工場から譲り受けた楽器の端材を活用し、幼児向けの木の椅子づくりが行われました。楔打ちや鉋かけといった初めての作業に苦労しながらも、学生同士で協力し合いながら制作に取り組みました。
12月20日には、はくおう幼稚園で完成した手づくり椅子の贈呈式が開催されました。代表学生による挨拶の後、園児から「どのように楽器の木で椅子を作ったのですか?」といった質問にも、学生たちは丁寧に答えながら、園児と直接触れ合い、椅子の特長を説明。式は和やかな雰囲気の中で進行しました。
参加した学生からは、「環境に配慮した活動に意義を感じた」「一生懸命作った椅子を通して園児と交流できて嬉しかった」といった感想が寄せられました。
はくおう幼稚園内のフリースペースに設置された木の椅子は、園児をはじめ、これから園を訪れる多くの子どもたちに活用されることでしょう。
長﨑結美講師(教育学部)のコメント
これまで研究を進めてきた木育を、子育て支援や保育・教育と結びつけたいと考え、今回のイベントを企画しました。
保育者や教員を目指す学生が、木の温もりを感じながら椅子を手づくりすることで、普段の講義とは違った視点から子どものことを考える機会になったのではないかと思います。また、ピアノ等の楽器端材をアップサイクルし、椅子に生まれ変わらせる体験を通して、学生が人と自然の関係性を捉え直す契機となることも期待しています。
今後もはくおう幼稚園との交流を継続しながら、学生の活躍の場を更に拡げていきたいです。
椅子づくりの工程で鉋掛けに挑む学生
手づくり椅子の贈呈式で園児の前で挨拶する学生たち
はくおう幼稚園内に配置された学生たちが制作した手づくり椅子