経営学部の小笠原伸ゼミナールが成果発表会を7月19日(金)に本キャンパスで開催しました。今回は「都市と災害復興」と題し、北関東として検討すべき課題や方策についてゼミナールⅡの学生(4年生)が提案しました。
星春奈さん(経営学部4年、小笠原ゼミナールⅡゼミ長)コメント
成果発表会を終えてなんとか形にすることができてホッとしています。難しいテーマの中、不安な気持ちを抱えながら作業を続けてきましたが小笠原先生のご指導のおかげで無事成果発表会を終えることができました。私たちの班はダークツーリズムをテーマに栃木県内でも実現が可能かについて調べました。市役所だけでなく、市民の方々にもダークツーリズムに対し興味を持ってもらう難しさを感じました。発表会に来てくださったNPOの方などから質問をいただき、またさらに考えを深めることができました。今回得た経験を今後の卒業論文執筆や社会人生活にも活かしていきたいです。
貞廣成美さん(経営学部4年)コメント
成果発表会を終えて、ゼミナールで培ってきた力を最大限に発揮できました。しかしながら、一連の活動を通して答えの無い問題に対し自分の意見を具現化すること、そして聞き手にわかりやすく表現することの難しさを改めて痛感しました。今回、私の班では県民の災害意識の低さを問題意識として持ちました。栃木県は災害が少ないですが、想定外の災害が増加すると指摘されている中で、県民の災害意識が低いままでは危険です。私自身も、最初は災害に対し関心がありませんでしたが研究を通して興味を持ちました。このように、県民にも災害を知るきっかけが必要であり、災害を知るきっかけ作りを継続・拡充することで県民の災害意識は向上していくでしょう。私は、これらの発表で得た学び・経験を忘れることなく、卒論にも活かしていきたいです。
後藤真里さん(経営学部4年)コメント
「広い視野で物事と向き合うこと」これが成果発表会を経てこれからもっとやっていかなければならない事だと考えました。災害意識の低さをどう定義しているのか、本当に「県民の」災害意識が低いのか、その根本的な要因は何なのか、など掘り下げればさらにたくさんの課題点が挙がりました。特に私の属する班では県民への情報周知が必要だと考えていましたが、その課題提起に至るまでの客観的なプロセスや情報周知の取り組みも、デジタルメディア以外のメディアとの比較や考察をして視野を広げていくことでもっと聞き手にとってわかりやすい具体的なビジョンを提案するに至れたのかと思います。この経験から、これからの卒論制作や就職後も広い視野で物事と向き合い、多角的な考察・提案をしていけるよう意識していきたいと痛感しました。
小笠原伸教授 コメント
都市戦略を研究する小笠原ゼミナールは、今回の成果発表会で災害からの都市の復興という経営学部としては挑戦的なテーマを掲げました。昨年度に国土形成計画について学んだゼミナールⅡの学生がデジタルトランスフォーメーションやメディアの役割、地域の場作りやツーリズムなどの課題に取り組み県内行政機関やメディアに調査、ヒアリングを行い分析結果を発表し、災害からの復興に必要となる都市のビジョンを提案しました。
災害への備えや発災後の復興については文科系の知識や経営学部での学びが十分に活用可能であり、人的なネットワークを構築し長期的に状況を発信し続け都市戦略との融合を図ることでの可能性とその課題も明らかにすることが出来ました。
学生の調査やヒアリングでお世話になった皆様、成果発表会当日に学生への厳しくも温かいご助言やご指摘をいただいた地元自治体やNPO、メディアの方々、ゼミナール卒業生には感謝いたします。引き続いて研究成果を蓄積して地域社会への問題意識を高く持つ若者を社会に送り出してゆけるよう、小笠原ゼミナールとして研究活動を継続してまいります。
開会挨拶をする星さん(右)
地域の場づくりについて発表する貞廣さん(左)
デジタルメディア活用についての質問に答える後藤さん(中央)