白鴎大学 HAKUOH UNIVERSITY

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英語で模擬裁判を実施

2024/01/29

 本キャンパスの模擬法廷教室で1月16日、「英語で模擬裁判」を実施しました。これは英語で法律を学ぶ「専門特講Ⅰ(Criminal Law and Procedure in Japan)」(平山真理教授)の受講生が総仕上げとして行ったものです。

 学生たちは被告人、弁護人、検察官、証人、裁判官や裁判員の役に割り振られ、自分たちで考えた事件(殺人未遂被告事件)についての裁判員裁判を「冒頭手続」から「判決の宣告」まで演じました。普段は日本語で学んでいる法律や裁判手続を英語に翻訳し、英語のセリフのみで模擬裁判を行いました。

 裁判長役を務めていただいたのはテンプル大学ロースクールのティナ・H・サウンダーズ教授。アドリブの質問に学生たちは苦戦しながらも、判決まで辿り着きました。

 結審後、裁判官と裁判員による評議が英語で行われ、被告人に対しては殺人未遂ではなく傷害罪で有罪とする判決が下されました。

 サウンダーズ教授による講評では、弁護人役や検察官役の学生が自信をもって弁論を展開していた点や、証人役の学生は誠実さが感じられて信用性は高い印象を受けた点などを評価していただきました。


弁護人役の福島大貴さん(法学部4年)コメント

 被告人には殺意がなかったことを裁判員・裁判官に分かってもらうには、弁護人としてどのような言葉を発するべきかをよく話し合いました。「未必の故意」が認められるかどうかについても議論し、本番でもその内容を踏まえた質問や弁論ができたと思います。この講義はすべて英語で行われ、学生間でも英語でディスカッションを行ってきたため、模擬裁判にも自信をもって臨めました。サウンダーズ教授も丁寧にゆっくりと話して下さったので、理解がしやすかったです。大学生活最後にとても貴重な経験をすることができました。


検察官役の加藤道太さん(法学部4年)コメント

 模擬裁判は何度か参加しましたが、英語では初めてだったのでとても緊張しました。英語に翻訳する過程と、実際に裁判を演じたことでより日本の刑事司法への理解が深まったと思います。


裁判官役の若色珠実さん(法学部4年)コメント

 評議においてはサウンダーズ先生や裁判員たちと、被告人が有罪かどうかを議論しました。英語で自分の意見を伝える難しさはありましたが、楽しみながら参加することができました。


平山真理教授コメント

 模擬裁判は日本語で行う場合もなかなか大変な作業ですが、それを英語で行うという挑戦的な試みを学生たちはよく乗り切ったと思います。普段私たちが使っている法律用語は英語でどう表現できるのか、また日本とアメリカの刑事裁判の手続の共通点や違いについても学ぶ大変良い機会になりました。学生らが海外旅行をした際にはぜひその国で裁判傍聴に挑戦してほしいと思います。


裁判長を演じるサウンダーズ教授(中央)


証人に尋問する福島さん(左)


会場となった法廷教室

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