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PRESIDENT OF HAKUOH UNIVERSITY

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HAKUOH NEWS 21号

HAKUOH NEWS 21号

100周年を迎えて― 100年は「さらに向こうへ」―

学長 奥島 孝康


 本学は、本年めでたく法人創立100周年を迎えました。つまり、大学として一人前になったということです。まことにめでたいことと言わねばなりません。


 歴史の長い欧米の大学では、創立500年を迎えた時、いわゆる「500年クラブ」に入会し、一人前の大学としての祝福を受けるといわれています。一方、明治維新から100年足らずの日本では、「100年クラブ」に入れば立派な伝統校といってよいでしょう。その意味で、本学は日本の大学として確固たる基盤を確立した大学となったのです。本学の創立に関わったすべての方々に心から感謝の誠を捧げねばなりません。


 1915(大正4)年、上岡長四郎が本学の前身「足利裁縫女学校」を創設した足利市は、15世紀に創設された本邦最古の学校である「足利学校」生誕の地であり、その意味で本学は足利学校のDNAをどこかでいくらか受け継いでいると言ってもよいのかもしれません。


 「学園の母」上岡た津は、足利裁縫女学校のモットーを、当時の時代と世相を考慮して『つよく、やさしく』と定めました。それは、女性の優美さ、優しさに加えて、女性も自活力や強い自立心を持つべきだと考えたからに他なりません。その意を汲み、大学初代学長・上岡一嘉は、カモメの優美さとその飛翔する力強さをイメージして「白鷗大学」という素晴らしい校名を定めたのです。母(上岡た津)と子(一嘉)の見事な連携プレーという他ありません。


 かくして本学の「建学の精神」は、上岡た津の志と意図を反映し、いつの時代にも通用する普遍的表現としてラテン語の『PLUS ULTRA(さらに向こうへ)』という格調高いモットーが上岡一嘉によって定立されたのです。本学はそのモットーを実現すべく、創立100周年を機にもう一度原点に立ち戻り、英語教育をさらに強化し「大局観と行動力」を育てるリベラル・アーツ教育のさらなる推進に努めようとしております。


 先頃出版された王貞治氏の自叙伝(日本経済新聞出版社)は、そのタイトルを『もっと遠くへ』としております。まだまだやる気満々です。我々も、本学の一世紀を振り返るこの折に、『さらに向こうへ』新しい一歩を踏み出そうではありませんか。



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