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PRESIDENT OF HAKUOH UNIVERSITY

MESSAGE 10

HAKUOH NEWS 22号

HAKUOH NEWS 22号

存在感と一体感のある大学をめざして


学長 奥島 孝康


 イギリスとアメリカの大学の主流は、リベラル・アーツ教育システムを基軸に据えてエリート養成をめざしています。加えて、そこではスポーツが重視されています。白鷗大学もまたその方向をめざしています。


 では、リベラル・アーツ教育とは何でしょう。誤解を恐れず一口でいうと、大局観と行動力を身に付けさせる教育システムを言います。そのために、本学では学部を超えて英語教育とスポーツを重視しております。知性は行動力のバネによって強められるからです。また、それによって、対外的には大学の存在感を高め、対内的には学生教職員間の一体感を強めることにもなるからです。


 建学100年、大学創設30年という歳月は、白鷗大学の社会的にずっしりとした存在感を次第に強めてきましたし、各種スポーツの活躍は、鷗友会をも巻き込んで白鷗大学という知的共同体の一体感を着実に強めてきており、地方大学には珍しい全国的な知名度を高めてきております。つまり、白鷗大学のこれまでの歩みは、ファースト・ステージ(ワン・ジェネレーション)としては、徐々に効果を上げ、作戦的には成功したと考えてよいでしょう。


 それゆえ、問題はこれからの30年、つまりセカンド・ステージ(セカンド・ジェネレーション)ということになります。しかし、その方向性は明快です。本学のモットーが「プルス・ウルトラ(さらに向こうへ)」であるように、創設者上岡一嘉の志を承け継ぎ、これまでの歩みをさらに強めることであるという一語に尽きます。つまり、本学の位置する北関東という地域にどっしりと根づきながら、国際的視野をしっかりと身につけた平成の「坂東武者」の養成であります。


 そのためには、白鷗大学の社会貢献はまず地域貢献から始めねばなりません。その手始めが「地域連携・高大接続」であることはいうまでもありません。まず、「地域連携」は、大学の社会貢献の典型であり、大学のもつ教育力のエクステンションであって、とりわけリベラル・アーツ教育システムを重視している白鷗大学にとっては、地域の「生涯学習センター」機能をもつ地域拠点となることは設立の当初から予定されていたことであるといってもよいのです。また、「高大接続」についても、附属高校として「白鷗大学足利高等学校」をもつ本学にとっては、むしろ本来的活動の一環であるといってよいでしょう。それゆえ、本学にとっては地域密着的社会貢献活動の一環として、とりわけ、教育学部や経営学部が活躍する場でもあります。


 いずれにしても、白鷗大学はこれからも、坂東武者を産み出したこの北関東の大地にしっかりと根づきながら、国際的行動力をもつ知的エリートを養成する、いわばグローバルな視野とローカルな行動力をもつ「グローカル大学」としてセカンド・ステージに突入を迎えたところであります。どうかこれからのさらなる力強い飛翔にご注目とご期待をお願いします。


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