2018年度秋季卒業式 学長式辞

2018年度秋季卒業式 学長式辞
学長 奥島孝康
みなさん、ご卒業おめでとうございます。今日卒業するのは経営学部12人、法学部8人、教育学部6人の3学部に加えて、大学院は経営学研究科2人、法学研究科1人の合計29人です。
さあ、みなさんには、今日から社会人としての第一歩が始まります。元気を出して出発しましょう。その門出に当り、一言だけ、みなさんに贈る言葉があります。それは、「クールなことをホットに、ホットなことをクールに」取り組もうという平凡な言葉です。あまりに平凡すぎて、何が言いたいのか、いぶかしく感ずる人もいることでしょう。でも本気になって考えると、いろいろ思い当ることがあるのではないでしょうか。
まず、クールなこと、ホットなこと、とは何を意味するでしょうか。しかし、難しいことを言っているわけではありません。現場で出会うホット・イシューとクール・イシューを言っているにすぎません。ホットなイシューに出会ったときは、落ち着いてクールに対処しましょう。逆に、クールなイシューに対しては、答えはそれほど思いがけない解答を出す必要はありません。しかし、真剣に考えることが必要です。夢中になるくらいの熱中が必要です。問題に対する取り組みの姿勢が事の成否を決定することが少なくないのです。くれぐれも、クールなことにはホットに、ホットなことにはクールに対処するクセをつけましょう。
この広大な天地で、みなさんが勉学に励んだ歳月は、一生一度のかけがえのない青春であったはずです。そして、その思い出の多くはこのキャンパスと結びついています。その一喜一憂はみなさんの肉体の奥深いところに刻みこまれて、みなさんの成長の養分となるのです。
どうか、心うずくとき、心痛むときには、このキャンパスを訪れ、心を癒してください。母校はきっとみなさんにもう一度戦う勇気をもたらしてくれることでしょう。自立心は大切ですが、人生には山あり谷ありです。決して思うとおりにはいきません。そのときは、母の懐が必要です。加えて、みなさんには、「心のふるさと」である母校があることを決して忘れないでください。