MESSAGE

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PRESIDENT OF HAKUOH UNIVERSITY

MESSAGE 16

2018年度入学式学長式辞

2018年度入学式学長式辞

2018年度入学式 学長式辞

学長

奥島孝康


諸君、ご入学おめでとう。

ご両親、ご家族のみなさんにも心からお祝いを申し上げます。

そして、改めてもう一度諸君のご入学を祝福し、心から歓迎いたします。


キャンパスの桜はまさに満開、本学の横を流れる思川の桜も、諸君を歓迎するかのようにまさに咲き出そうとしています。

諸君の胸も期待と希望ではちきれそうになっていることと思われます。

そして、本学も諸君を迎えて、全学が喜びにあふれています。

諸君、ようこそ。


さて、諸君は一人ひとり、さまざまな期待と希望をもって入学されたことと思います。

高校時代と違ったどんな夢を描かれていることでしょうか。

おそらく、これからの生活はこれまでの時代とはまるで違ったものとなるでしょう。


これまでの生活は、いわば人類5,000年の歴史が経験したすべてのことを、体系的に、そして、その最小限をほんの少しずつ学ぶことでした。

それが、「一人前」の人間となるための最小限の知恵でした。

すなわち、something about everything という勉強がこれです。

しかし、これからの勉強は、まるで違います。

これからは、高校までの基礎の上に、諸君はそれぞれの個性を発揮する、つまり、社会における「自分」というものの存在を確立するための勉強なのです。

それがeverything about somethingという大学というものの勉強のあり方です。

いわば、これまでの逆の学び方です。


諸君は、これまでとは違って、自分の好きなこと、自分のやりたいことのみに集中して勉強することになります。

ですから、これからは嫌いなことや、やりたくないことを仕方なく学ぶわけではないのです。

その意味では、自分でやりたいと選択した専攻を学ぶのです。

こんな楽しいことはないはずです。

思い切り勉強してください。

しかし、どんなに楽しくても、ある程度勉強が進むと、当然のことながら、壁にぶつかることがあります。

いくら好きなことでも、難しいことはいくらでもあるのです。

しかし、好きなことだったら、どんなに難しくても楽しい挑戦となるはずです。

なんでもかんでもやるわけではありません。

好きなある専門領域に挑戦するのです。

どうかあきらめないで、最後まで挑戦してください。


大学には、キャンパスをとりまく素晴しい自然と、諸君をバックアップするさまざまなシステムや仕組みが用意されています。

この素晴しい自然と環境に加えて、仲間とのサークル、同好会などもあります。

海外の協定する大学で学ぶ機会もたくさん用意されています。

そしてなによりも、この大学のモットーそのものが「プルス・ウルトラ―さらに向こうへ―」という素晴しいモットーです。

本学の出発時の校長「上岡た津」先生は、100年前本学の出発点・足利裁縫女学校のモットーを「優しく、強く」と定め、そのイメージから校名の「白鷗」が生れ、本学が大学として再出発したとき、

初代学長の上岡一嘉先生は、「かもめのジョナサン」をイメージし、そこから「プルス・ウルトラ」というモットーを定めました。

もうご承知でしょうが「さらに向こうへ」という意味です。


本学が誇る素晴しいモットーです。一嘉先生は、大学というものは「限界のない世界」であり、

「ベター・ワールド」を創るための常に前進する存在であるべきと考えておられ、その想いをこのモットーに託されました。


諸君も、本学での学びを通して、社会に貢献する人間となってください。

そのためには、諸君は単なる「書斎の人」ではなく、広い世界を眺め、新しい世界を創造する人である「行動の人」となってください。

本学が標榜するリベラル・アーツとは、まさに「大局観」と「行動力」を身につける英米系の経験主義を大切にする大学をめざしているのです。


それゆえ、諸君がめざすべき人間とは、なによりも「社会の信頼」を得る生き生きとした人間です。

どこでも、だれにでも、信頼される、頼りとなる人間となることをめざして日々を生きることです。

本学の校歌にある「情熱の学府」とは、若者たちが自由で伸び伸びと青春を謳歌する大学であり続けることです。

それができるかどうかは、諸君が本学で学ぶ姿勢によります。

くれぐれも、「プルス・ウルトラ」の精神を忘れずに、精一杯この青春を謳歌してください。

諸君の未来の豊かならんことを。

そして、本学で学んだことを一生誇りとされんことを心から祈ります。


諸君、がんばろう。