白鴎大学 HAKUOH UNIVERSITY

教育学部

教員紹介詳細

教員氏名 伊崎 純子(イザキ ジュンコ)
職名 教授
最終学歴・学位 九州大学大学院博士課程満期退学・修士(教育心理学)
専門分野 臨床心理学
学協会活動 日本心理臨床学会、日本精神分析学会、日本心理学会、日本乳幼児精神保健学会、WAIMH等
【主な著書・論文等】
〔論文〕
「1歳時点でのストレンジ・シチュエーション安定型の男児が2歳以降の社会性で萎縮を示した一事例」(単著)2022 白鴎大学教育学部論集 第16巻1号
「日本人母子の相互作用にみられる多様性-生後4か月児と母親の間主観性に着目して-」(共著)2018 日本乳幼児精神保健学会 FOURWINDS 学会誌 第11巻,p.41-51(査読付き)
「つかみ所がないと考えていた幼児とのプレイセラピーーピノッキオを援用した精神分析的考察ー」(単著)2017 白鴎大学教育学部論集 第11巻2号
「故郷を離れた大学生にみられる対人関係の推移」(単著)2016 白鴎大学教育学部論集 第10巻2号
「地域子育て支援事業『みんなのわ ひろば』に参加した保護者の育児ストレスの特徴」(単著)2011 白鴎大学教育学部論集 第5巻2号
〔著書〕
『ゆっくり発達している子どもが輝く遊びの処方箋』(分担執筆・共著)2017 株式会社 CBR
『こころの科学 153』(分担執筆・共著)2010 日本評論社
『日常臨床語辞典』(分担執筆)2006 誠信書房

〔その他〕
・「乳幼児健診の場で関係性障害早期発見するための試み(第5報)」2019年 FOUR WINDS 乳幼児精神保健学会第22回全国学術集会(沖縄) ポスター発表
・What is the thing which we call Zero-Stage intersubjectivity? ; A study of Japanese mother and baby,2018 16th World Congress of WAIMH(Rome, Italy),Poster presentations
・Development of relationships in the "Amae" as seen from Japanese mother and infant: A longitudinal study from four months to 1-year old, 2016 15th World Congress of WAIMH(Prague,Czech Republic),Poster presentations
・JSPS科研費基盤研究(C)(課題番号:19K02618)乳幼児健診で母子の関係性を捉える方法の検討~縦断研究の知見を活かす~(2019-2021採択研究者代表)2022年度延長中。
・JSPS科研費基盤研究(C)(課題番号:16K01880)「間主観性」からみた日本人母子の愛着の実際ー0歳から3歳までの縦断的研究ー(2016-2018採択研究者代表)
・2014年度 白鴎大学教育科学研究所 研究助成対象共同研究「母子関係における第一次間主観性に関する基礎研究」
【問題関心】
1.乳幼児期の「間主観性」と母子の関係性ならびに多様性について
2.思春期青年期における心理的諸問題と学生相談の役割:特に「ホームシック」について
3.「子育て支援」プロジェクトの効果研究
【現在の研究テーマ】
 現在研究しているテーマは3つあります。①乳幼児期の間主観性と母子関係の関連について、②自宅を離れた学生のホームシックについて、③大学で実践可能な学生主体の地域子育て支援についてです。

 乳幼児の間主観性と乳幼児期の観察研究については、科研費をいただき研究途中のため詳細をここで披露することができませんが、母子間の物語の形成に立ち会っているという喜びがあります。
 ホームシック研究に関しては、2012年度から研究をスタートし、4年目に本学が大きな水害に被災し、やむなく中断となりました。4年にわたり、調査に協力してくれた学生の分を含めた貴重な資料を昨年度に引き続き、今年度もまとめる時間を作りたいと思います。
 核家族の子育て支援を目的とした地域の子育て支援 の多様性の一端を担うべく、「みんなのわ ひろば」は地域に開かれた学内の子育て支援プログラムです。前例がなく手探りの状態だった第1期、形ができた第2期、しかし第3期は「先輩が残した資料」が良くも悪くも枠組みを規定してしまいました。第4期は「ひろば」を従来よりも実施回数を減らすことで学生の負担軽減を図ると同時に、従来学生だけに開いていた夏のワークショップを親子にも開放したり、従来の継続参加に限定せずにイベントタイプとして実施したりと新しい運営方法を試みました。意外にも、回数減ははじめて参加する親子にとって「少ない」とは受け取られていないこと、家庭ではできない内容の遊びが好評であることがアンケートからわかりました。第5期は本学おもちゃライブラリーとの共同事業と位置づけ「保育相談支援(演習)」の履修学生にも実践に参加してもらいましたが、有志で企画する時と必修授業で企画する時とでは、学生のモチベーションに差があることを実感しました。試行錯誤して5期を終えたところで、「ひろば」の活動は休止中です。この5年間に得た知見の集大成も継続中です。
【学生へのメッセージ】
 「好きこそ物の上手なれ」何かのスペシャリストになる一番の近道は、「好き」になることです。あなたは、何が好きですか? まだ「好き」なものが見つからない方は、この学生時代に寄り道したり、人の話に耳を傾けてください。未知との遭遇のなかで、「すごいなぁ」「かなわないなぁ」と自分のダメさ加減にあきれてしまうかもしれませんが、実はお互いさまであることにもそのうち気づくはずです。他の人には自分の真似はできないものです。自分にしかできないことを見つけるために、自分に投資する日々を送って下さい。
【担当主要科目】
フレッシュマンセミナー、精神保健学、心理学研究法、卒業研究、教育相談の理論と方法P(幼児理解を含む)、心理学特別研究A・B、心理的アセスメント、外書講読(親子関係を理解する)、子ども家庭支援の心理学、心理演習Ⅱ(心理検査)、心理実習、精神分析学、ゼミナール